エクアドルは、世界でも高値で取引されるカカオの生産地、というのはご存知でしょうか?チョコレートの原料であるカカオ。収穫しやすい品種に改良して生産する国が増える中、エクアドルでは原産の"アリバ"カカオを大切に守り続けています。その香り高いエクアドルのカカオが、世界中の多くのショコラティエを魅了しているんです。
今回はそんなエクアドル・チョコレートを楽しめる旅のご紹介です。
チャクラ農法を守りながらアリバカカオを生産する農家
エクアドルでしか栽培できないオリジナル種"アリバ"カカオ。栽培方法は昔ながらのチャクラ農法(他の果物などと一緒に農地で育てる農法)を守っています。最近では、カカオ豆の輸出のみにとどまらず、生産者の持続的(サステナブル)に生活向上をさせる仕組み(フェアトレード)を維持しながら、カカオからチョコレート生産までを同じ場所で行う(ビーン・トゥー・バー)エクアドルのメーカーも増えてきており、美味しいカカオとサステナブルな仕組みが重なり、エクアドルカカオはますます世界から注目されています。
カカオ豆の乾燥も大切な工程
そんなエクアドルのチョコレートに触れられる場所に、ミンド(Mindo)があります。首都キトから車で約1時間30分、アンデス山脈西麓に広がる幻想的な雲霧林のミンド。この辺りは珍しい生態系で、世界で最も多種多様の動植物が生息する、豊かな森林が広がっているんです。
そんな場所に、"ビーン・トゥー・バー"で作られたチョコレートショップと併設して、カカオからチョコレートバーになるまでの工程や、エクアドルのカカオについて知ることのできる、チョコレートツアーを開催しているお店がいくつかあります。
ユンボス(Yumbos)チョコレート
エル・ケツァル(El Quetzal) チョコレート
エクアドルカカオに惚れ込んだイタリア人オーナーの『ユンボス(Yumbos)』、美味しいブラウニーも堪能できる『エル・ケツァル(El Quetzal)』などなど...
いずれも1時間から1時間半のツアーで、参加費は10ドル以下。毎日開催していて飛び込みでも受け付けていますが、小さな工場なので、ぜひ予約をしてから訪れてみてください。昔ながらの農法を用いるカカオ農園が、いかに持続的な質の良いカカオ生産に繋がっているのか知ることができますよ。
チョコレートテイスティング
またチョコレートテイスティングも行っているので、エクアドルカカオの奥深い味わいを体感できます。
ハコラト(Xocolat)チョコレート
ミンドの街の入り口に、ブティックホテルスタイルのロッジ「エル・セプティモ・パライソ(El Septimo Paraiso)」があります。スペイン語で"第7番目の天国"の意味。このロッジ、ハコラト(Xocolat)チョコレートショップ&カフェを併設しており、エクアドル産の香り豊かなアリバカカオを利用し、このお店の中でチョコレートを作って販売しています。
テラス席も用意され、ハチドリが飛び交う森の中で、コーヒーとチョコレートをゆっくり味わえるんです。甘めのチョコレートを頂きながら、コーヒーを飲んでくつろぐ朝は最高です。
営業時間は毎日朝6時から夜6時まで、ハチドリの活動する時間と同じです。
エクアドルに来られた際は、ぜひミンドまで少し足を延ばしていただきたいところですが、予定が合わない方はキトの街のスーパーでも数多くのエクアドルのチョコレートを購入できます。
チョコレートジャムやチョコレート茶などのさまざまなチョコレート製品
日本でも販売され、有名なエクアドルのチョコレートブランド『パカリ(PACARI)』。パカリは、原住民の言葉(ケチュア語)で「自然」という意味。天然100%オーガニックチョコレートで、エクアドル原産の素材とチョコレートを上手く組み合わせたチョコレートバーが人気です。エクアドル特産のバラ、コーヒー、ウヴィージャ(食用ホオズキ)、イチジクや唐辛子などなど...
日本未発売のフレーバーも数多く販売されていますので、エクアドルに来たらぜひチェックしてみてください。
※掲載の情報は、2019年11月現在の情報です。内容は変更となる場合があります。