トラベル&ライフ2019.10-11月号の特集で訪ねた西表島。本誌ではサガリバナ観賞クルーズやマングローブクルーズなどを紹介したが、ここでは宿泊したホテルをクローズアップしたい。
西表島で宿泊したのはホテルニラカナイ西表島(10月1日から星野リゾート 西表島ホテルにリブランド予定)。月が浜という波静かな浜辺のすぐそばに立つ、西表島きってのリゾートホテルだ。客室はデラックスツイン、スーペリアツインなど全部で138室。室内は白を基調に、木の温もりを感じられる家具やデイベッドが置かれ、南国リゾートを思わせる優雅な雰囲気が漂う。
落ち着いた雰囲気のロビー
客室は全室オーシャンフロント
ビュッフェスタイルで食事が楽しめるレストラン
郷土の味が満載の夕食
朝食メニューの黒糖フレンチトーストは人気
楽しみな食事は、朝夕ともにビュッフェ。夕食はラフテーをはじめ、麩チャンプルーやもずくの天ぷら、黒糖を使ったローストポークなど郷土の味を楽しめる料理が数多い。また、ガトーショコラやマンゴーケーキ、紅芋モンブランのプチケーキ、6種類のアイスクリームなどデザートも充実している。メニューはその時々で多少変更になるが約60種とバラエティーに富んでいる。
朝食の人気メニューは、パン生地に黒糖を練りこんだパンを使って作る黒糖フレンチトースト。パンは表面はサクッとして中はふんわりと柔らかい。黒糖の風味が豊かで、クセになるおいしさ。目の前でシェフが焼いてくれるので出来立てを味わえるのもうれしい。
波静かな月が浜
水平線に沈む夕陽を見られる
月が浜ビーチは、ホテルのすぐ前。プールサイドからすぐなので、散歩にも最適だ。特に夕暮れ時は格別で、優しい波の音を聞きながら太陽が水平線に少しずつ茜色に染まる景色を楽しめる。
時間を忘れて、刻々と変化するさまをただ眺めるという贅沢な時間を過ごせるのもリゾートならでは。
島内を車で走るとよく見かけるゼブラゾーン
移動式看板
西表島といえば、国の特別天然記念物に指定されているイリオモテヤマネコが有名だ。島内を車で走ると、「ゼブラゾーン」が目に付いた。実はこのゼブラゾーンはイリオモテヤマネコの交通事故対策で、道路に凹凸をつけた「ゼブラゾーン」を車が走行すると起こる音と振動でイリオモテヤマネコに車の存在を知らせて近寄らないようにしようとするもの。
このほか、道路を横断しなくても海や山への行き来ができるように、道路下に動物用のトンネル「アンダーパス」を設けたり、目撃が多い場所に移動式の看板を設置するなどしている。
現在、島に生息するイリオモテヤマネコは約100頭。貴重な命はこうした工夫で守られている。