夕日を浴びて金色に輝く寺院 ワット・シリントーン・ワララーム
夕日を浴びて金色に輝く寺院 ワット・シリントーン・ワララーム

タイ東北部の隠れた名所 イサーンの旅

トラベル&ライフ 取材こぼれ話
2019年03月29日
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海外旅行
旅行記

4-5月号の巻頭特集は「家族で楽しむタイの旅」。取材したのは1月中旬。
気温8度前後の寒い東京から、30度を超える首都のバンコクに飛び、プーケットやチェンマイなどを巡った。成田からバンコクへの空路は、タイ国際航空(TG)のエアバス330を利用した。成田を午前10時50分に出発し、バンコク着は午後3時20分。エコノミークラスのモニターは10.6インチと大きく、100種類の映画をはじめ、多彩なテレビ番組や音楽アルバム、ゲームが無料で楽しめる。シートもゆったりしているので、快適だ。(時刻は2019年夏季スケジュール)

タイ国際航空677便 成田夕刻発のタイ国際航空677便に導入されているのは、最新のテクノロジーを集結した次世代型旅客機エアバスA380。
オンデマンドで楽しめる豊富な映画&音楽プログラムはもちろんのこと、機内Wi-Fi接続サービス(有料)も全クラスで利用できる。

ちなみにバンコク、プーケット、チェンマイはよく知られているが、今回はタイ東北部のイサーンと呼ばれるエリアにも足を延ばした。一般的なタイ旅行では、あまり行く人が少ないところだ。本誌では書かなかったイサーンの旅を紹介しよう。

●岩盤に散在する無数の穴と先史時代の壁画

パー・テーム国立公園 メコン川の断崖上に立つパー・テーム国立公園の看板

訪ねたのはバンコクから飛行機で約1時間、イサーン南部のウボンラーチャターニー。メコン川を境にラオスやカンボジアと接するここには、タイのグランドキャニオンと呼ばれるサム・パン・ボーク、3000年~4000年前の先史時代の壁画が描かれた断崖絶壁で有名なパー・テーム国立公園などがある。

浸食された岩盤の穴 無数の穴が散在するサム・パン・ボーク

サム・パン・ボークとは「3000個の穴」という意味で、その名の通りメコン川一帯の岩盤に浸食された無数の穴が散在している。大きな岩盤の上を歩くこともできるのだが、大小さまざまな穴が連続する光景は、なんとも不思議な感覚だ。

壁画 先史時代の壁画

パー・テーム国立公園は、断崖と森林におおわれた広大な自然公園。メコン川を見下ろす景観もみごとだが、最大の見どころは絶壁の表面に描かれた先史時代の壁画である。人間の手や動物、狩りの様子などが描かれている。ちなみに、壁画を見るためには駐車場から険しい山道を下って行かなければならないので、スニーカーなど歩きやすい靴の用意が必要だ。

●圧倒的なスケールの「ワット・ノン・ブア」

ピラミッド型の仏塔 ワット・ノン・ブアの仏塔

雄大な大自然だけでなく、イサーンでは寺院巡りも楽しみ。まずはワット・ノン・ブア。仏教誕生2500周年を記念して1957年に建てられた寺院で、高さ57mものピラミッド型の仏塔が印象的だ。

夕日を浴びて金色に輝く寺院ワット・シリントーン・ワララーム 夕日を浴びて金色に輝く寺院 ワット・シリントーン・ワララーム

小高い丘の上に立つワット・シリントーン・ワララームは、夕日がきれいなことで知られている。夕日を浴びて金色に輝く姿は実に幻想的だ。

卵焼き タイ流卵焼きのカイ・チアオ

最後は、タイの食。豚肉にもち米を混ぜ、腸詰めにして発酵させたイーサン料理のサイクロ・イサーン、チェンマイで食べたゆでた中華麺と揚げ麺のカレーソースをかけたカオ・ソーイなどさまざまな料理を堪能したが、個人的にもっとも気に入ったのが、タイの定番家庭料理カイ・チアオ。卵焼きのことだが、日本流とは異なり、溶いた卵を多めの油で揚げるように焼いてある。ケチャップ風味のチリソースをつけて食べるのだが、ちょっと焦げ目のついたこれが、シンプルにして抜群においしい。ビールとの相性もいい。

ところで、タイの食堂には必ず砂糖が用意されている。日本料理で砂糖をじかにかけて食するケースはないので、これまでもテーブルの砂糖に手を出したことはなかった。しかしタイ滞在最後の昼食の際に、「郷に入れば郷に従え、ものは試し...」とカオ・ソーイにかけてみた。するとどうだ。結構いけるではないか。やみつきになりそうな味わいにびっくりしてしまった。

文=木村小左郎 写真=高島史於
取材協力=タイ国政府観光庁、タイ国際航空

タイ国政府観光庁
URL:https://www.thailandtravel.or.jp/

タイ国際航空
URL:https://www.thaiairways.com/ja_JP/index.page

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