【SP】
陸地から近い沖合いで遭遇
陸地から近い沖合いで遭遇

高確率で出会える!熊本県天草 通詩島のイルカウォッチング

トラベル&ライフ 取材こぼれ話
2018年11月30日
カテゴリー
国内旅行
旅行記

12-1月号の巻頭特集は、「潜伏キリシタンの歴史の舞台へ」。大浦天主堂をはじめ、さまざまな個性的な教会を巡った。旅の最後は熊本県の天草で、ここではイルカの群れ泳ぐ姿を見ることができた。

天草イルカインフォメーション イルカウォッチングの情報を発信している天草イルカインフォメーション

天草下島で人気のイルカウォッチングは高確率でイルカに出会える!

イルカウォッチングの拠点となっているのは、天草下島の通詩島(つうじしま)付近。このあたりの海域は、速い潮流と起伏にとんだ海底によって魚類の宝庫になっており、これを餌に野生のミナミバンドウイルカが、日本近海では珍しく根付きのイルカとして住みついているのだ。

イルカウォッチングの遊覧船 イルカウォッチングの遊覧船

また、魚網などの漁具を使わない素潜り漁が古くから行われており、そのためイルカとの共生がうまくいっているといわれている。イルカウォッチングの遊覧船を運営する会社が8社もあり、1年を通して観光客を運んでいる。

遊覧船の近くを泳ぐイルカ 遊覧船の近くを泳ぐイルカ

現在約200頭のミナミバンドウイルカが生息しており、95%から98%の確率で見ることができるという。「本当にそんなに高い確率なのかな?」という疑問は、船が出航してまもなく解消した。
沖合に出ること10分ほどして、早くもイルカの姿をキャッチ! すでに出航していた遊覧船が2隻あり、乗客たちはキャアキャア声を上げて喜んでいる。

捕食中はスピーディに泳ぎ回るイルカ

数頭の群れが、かなりのスピードで泳ぎ回っている。「いつもはもっとゆっくりしているけど、多分、今は餌を追いかけているから速いんですね」と、ガイドさん。ちなみに、イルカは普通3分くらい潜って浮かび上がり、何度か息継ぎをしてまた潜るという行動を繰り返す。餌はさまざまな魚やイカなど。

今回は、たまたま捕食の最中だったようで、見えた!かと思うと、次の瞬間には海中へ姿を消してしまう。単に、見るだけならそれでもいいが、こちらとしては写真を撮らねばならない。右舷から左舷へ、左舷から右舷へと、船の中を忙しなく移動しつつシャッターを切るのだが、なかなか「これだ!」というチャンスが訪れない。

そうした中で、なんとか撮影したのが、ご覧の写真である。この次は捕食中ではなく、食後にゆっくりとくつろいでいる時にトライしたい。

 
文・写真=木村小左郎
このページのトップへ