「ロンドンでアフタヌーン・ティー体験をしたい!」と考えてみたときに、「どこで?」という選択肢としてまず思い浮かぶのは、ホテルのラウンジやカフェなどの、ちょっと分不相応で行きにくいと感じるようなところかもしれません。でも、もう少し気楽に、優雅なお茶の時間を楽しみたいな、という方におすすめなのが、ガーデン・カフェのアフタヌーン・ティーです。
ロンドン市民に愛されている広大な公園、ハムステッド・ヒース。そのすぐ西側に位置するバーグ・ハウスは、1700年代初頭、アン女王時代から300年以上もの歴史を誇る建物で、今日ではハムステッド・ミュージアムも併設し、一般に公開されています。
敷地内にあるバタリー・カフェは、ハムステッド地区唯一のガーデン・カフェ。数々の魅力的なスイーツが並ぶバタリー・カフェのアフタヌーン・ティーでは、定番のサーモンやキュウリ&クリームチーズ、チキンサラダなどのフィンガーサンドイッチ、毎日焼き上げられているご自慢のスコーンに加え、マカロンまで楽しめます。
結婚式の会場としても人気の高いバーグ・ハウスのガーデン・カフェは、建物共々、その風景の中にいるだけでも幸せな気分にひたれます。そこに加えて、お腹もたっぷり満たされる、極上のアフタヌーン・ティー・セット。それだけでも、ハムステッド地区を訪れてみる価値はあります。
バーグ・ハウスとバタリー・カフェは、月曜・火曜日が休館。アフタヌーン・ティー(29.95ポンド、2018年7月現在)を楽しむには24時間前までの予約が必要です。
Buttery Café at Burgh House
New End Square
London NW3 1LT
+44(0)20 7794 3943(アフタヌーン・ティー要予約)
水~金:10am -5pm
土・日:9.30am - 5.30pm
アフタヌーン・ティーに興味はあるけれど、ちょっと量が多すぎるのではと思ったら、代わりに「クリーム・ティー」はいかがでしょうか? クリーム・ティーとは、お茶とスコーンのセットのこと。
そして優雅なクリーム・ティーのひと時を楽しむのにおすすめしたいのが、チャールズ・ディケンズ・ミュージアムのガーデン・カフェです。大英博物館から徒歩15分ほど、ブルームスベリー地区にあるミュージアムの建物は、ディケンズ一家の住まいであったヴィクトリア朝時代の家を改築したもの。
英国が世界に誇る文豪ディケンズが、この地で書いたという『オリヴァー・ツイスト』をはじめとする、さまざまな作品の裏側や、彼の人となりに触れることができます。入館料は大人9.50ポンドですが、カフェとショップは入館料を払わずに誰でも利用できます。
通常のアフタヌーン・ティーと同様に、クリーム・ティーのスコーンはジャムとクロテッドクリームでいただきます。クロテッドクリームは、脂肪分の高いミルクを煮詰めた後にclot(クロット=凝固)した、脂肪分だけを集めて作ったクリームのこと。イングランド南西部のデヴォン州やコーンウォール州を主な産地とする伝統的なクリームです。100グラムあたりのカロリーは500kcal以上と確かに高めではありますが、この際カロリーのことは忘れ、こちらの流儀にならって、クロテッドクリームの上にジャムをたっぷりと重ねて、思い切りよくいただいてみましょう。
手のよく行き届いたガーデンは、ロンドンのど真ん中にいるとは信じられないほどの静けさ。 美味しいお茶とスコーンをいただきながら、ディケンズの作品にふけってみるのもいいかもしれません。クリーム・ティー、4.95ポンド(2018年7月現在)。
Charles Dickens Museum Garden Café
48-49 Doughty Street,
London WC1N 2LX
+44(0)20 7405 2127
火~日:10am - 4:30pm
アフタヌーン・ティーが楽しめるところとして、ロンドンで他にもおすすめなのが、ミュージアムです。
大英博物館や、ナショナル・ギャラリー、V&A(ヴィクトリア・アンド・アルバート・ミュージアム)などのレストランやカフェでも、アフタヌーン・ティーのメニューが提供されています。
ミュージアムを訪れる予定があればぜひ、事前にウェブサイトのグルメページで、アフタヌーン・ティー情報をチェックしてみてください。