島根グルメの定番「出雲そば」

出雲そばに美味しいお酒!島根 美肌食材を巡る旅

にっぽん美食旅 島根-出雲編
2017年05月24日
カテゴリー
国内旅行
美食

島根は美肌になると言われる食材の宝庫で、シジミ、蕎麦、イチジク、生姜、海苔、米、日本酒などの名産地でもあります。そこで美肌のルーツを探るため、タベアルキスト女子3人で2泊3日の美肌食巡りに行ってまいりました。

島根県は東西に長く、北に日本海、南に標高の高い山々が迫り、海側には海水と淡水の混じる広大な宍道湖があります。海も山も湖も全部味わうには・・と地図を見たところ、あるではありませんか。松江から広島県の尾道まで続く、やまなみ街道が!
そこで我々はこの街道を「美肌街道」と命名。松江編・奥出雲編に続き、出雲エリアで出会った美肌食をご紹介したいと思います。

*「タベアルキスト」とは...
「食べる幸せ 探す喜び」をモットーに、食の水先案内人として、食べ歩きを軸とした食分野への様々な貢献活動を行っている団体です。

宍道湖だけじゃない!「神西湖のシジミ」 神西湖漁業協同組合

大和シジミが生息している神西湖
神西湖

大粒でおいしいと地元では評判の大和しじみが生息しているという神西湖のしじみ漁を訪ねました。神西湖は出雲大社の西に位置する周囲5.3kmの小さな汽水湖で、しじみの宝庫!
面積は小さいながら漁獲量は1平方メートル当たり平均1350個と非常に高く、日本一なのです。(すごい!ちなみに宍道湖は350個。)塩分濃度は7~12PSUと高めで、濃度が高いほどアミノ酸が増え美味しいしじみが育つのだそうです。

神西湖でのしじみ漁の様子
しじみ漁の様子

しじみ漁の様子を実際に見せてもらいました。ここ神西湖では現在117名が漁を行っており、湖に直接入って手掻きで採取していきます。
漁は竿の先に大きめの鋤簾(じょれん:大型の熊手のような形状の道具)がついている道具で、湖底の泥も一緒に掬うように深く差し込んでいき、引き上げを繰り返すのですが、一回の引き上げで大量のしじみが採れるのにビックリ!!
まさに神西湖はしじみの宝庫です!資源保護のため、1日の漁は7時から11時までの4時間、40㎏が上限と決められています。

採れたての大和しじみ
採れたての大和しじみ

採れたての大和しじみ、間近で見ると本当に大きくてビックリします。つやつやでいかにも元気!!横から見て綺麗なハート型になっているものが厚みのある良いしじみだそう。
かなり体力を要するこの漁に80代のおばあちゃんが現役でイキイキと操業されているのにもビックリ!しじみは毎日欠かさず、お味噌汁などで食べるそうです。若々しく元気なのはしじみ効果でしょうか??

■神西湖漁業協同組合
島根県出雲市神西沖町915-1
TEL:0853-43-2644
【定休日】土曜日・日曜日・祝日

日本酒好きも大注目!「島根のお酒」 板倉酒造

美肌と食のテーマで忘れてはいけないのが日本酒。米どころで水も良い島根の日本酒がおいしくないわけがない!ということで、地元でも人気の酒蔵「板倉酒造」さんにやってきました。

地元で人気の130年以上の歴史ある酒蔵「板倉酒造」

「板倉酒造」は酒造り130年以上の歴史ある蔵。麹や酒母造りなど出雲杜氏から伝承した熟練の杜氏による一貫した技と、出雲の山々からの水、そして原料米へのこだわりで酒造りを続けてきました。建物の佇まいにも歴史が感じられます。

仕込みタンクが並ぶ蔵の中
仕込みタンクが並ぶ蔵の中

酒米は、山田錦・改良雄町・佐香錦(山田錦の流れ)など奥出雲の米を中心に。仕込水には出雲の北山々系、鳶巣本陣の伏流水を使用しているとのこと。
「寒暖差のある奥出雲の気候が良い酒米を育て、出雲の中硬水がいい発酵を促すのです。」と六代目当主の板倉氏はいいます。冬には雪も多く、湿度はあるが気温はかなり下がる出雲は特に酒造りに適した気候とか。日本酒は低い温度で発酵させた方が味が良いとのこと。

五右衛門風呂式で酒米を蒸す昔ながらの和釜
酒米を蒸す昔ながらの和釜

こちらは五右衛門風呂式に下からボイラーの蒸気で湯を沸かし、酒米を蒸す和釜で、今も現役です。

板倉酒造の天穏
板倉酒造の天穏

独自の気候と熟練の杜氏による技、こだわりの原料米が生み出す、地元でも人気の「天穏」。味の輪郭がはっきりした、シャープでキレのある辛口の味わいは、料理と合わせて楽しみたいお酒です。
「食を邪魔しないよう、香りを強く出さないように仕上げています。食中酒として特にお勧めしたい」と板倉社長。さらに、様々な温度による燗で日本酒の楽しみ方を広げて欲しいとのこと。湿度が高い島根の気候に日本酒のアミノ酸効果と来れば、肌の保湿もバッチリですね。

■板倉酒造
島根県出雲市塩冶町468番地
TEL:0853-21-0434
【定休日】日曜日

島根グルメの定番はコレ「出雲そば」 羽根屋本店

島根には日本三大蕎麦の一つとも称される出雲そばがあり、代表的な食べ方に「割子」と、「釜揚げ」があります。三段の丸い朱塗りの漆器に盛った蕎麦につゆを注ぎかけ、薬味を入れて食べるのが割子蕎麦、茹でたそばとそば湯を入れ、つゆや薬味をかけて食べるのが釜揚げ蕎麦。

羽根屋本店の割子蕎麦
割子蕎麦

羽根屋本店の釜揚げ蕎麦
釜揚げ蕎麦

大正天皇に献上したことが店名の由来となっている羽根屋本店さんの献上出雲そばは、挽きぐるみの製粉方法でありながら、挽き方と篩の違いからか出雲そばとしてはかなり細い二八蕎麦となっています。枕崎などの本枯れ鰹節、地元産醤油に花見糖を使用した強くストレートな甘辛いつゆで、つるつるといただくことができます。
蕎麦に含まれるポリフェノールのルチンは抗酸化力が強く、美白、シミやしわの予防と改善が期待できます。ほかにも、肌や髪、粘膜の健康を促したり、肌の新陳代謝を正常化させるビタミンB群、アンチエイジングに効果のあるビタミンEやむくみを予防するコリンが含まれ、食物繊維は白米の2.5倍ともいわれています。
出雲独特の割子そばをはじめ多彩なメニューを提供しています。

江戸時代末期創業の老舗蕎麦店「羽根屋本店」
江戸時代末期創業の老舗蕎麦店「羽根屋本店」

■羽根屋本店
島根県出雲市今市町549
TEL:0853-21-0058
【営業時間】11:00~15:00 / 17:00~20:00
【定休日】1月1日

多岐いちじくで作る「ケーク・フィグ・エピス」 patisserie SUBSTANCE

「蓬莱柿(ほうらいし)」は、江戸時代に中国より伝わったとされるいちじくの品種で、現在では在来種とされています。なかでも出雲市の多岐町で作られる蓬莱柿は「多岐いちじく」としてブランド化されるほど美味しさに定評があります。

蓬莱柿を使ったケーク・フィグ・エピス

その蓬莱柿を使った「ケーク・フィグ・エピス」。細かく刻んだ蓬莱柿がたっぷりと入り、いちじくの余韻までたっぷりと楽しめるケーキです。ワインの風味とスパイスの香りがふんわりと広がり、大人こそ楽しみたいリッチな味わい。カット売りもあり、手土産にピッタリ。

ケーク・フィグ・エピスのケーキカット
ケーキカット

「不老長寿の果物」と呼ばれるほど豊富な栄養価を持ついちじくには、アントシアニンやポリフェノールといった抗酸化物質や、女性ホルモンをサポートする植物性エストロゲン、水溶性食物繊維であるペクチンも豊富に含んでいます。お菓子を食べてキレイになれるなら、甘いものへの罪悪感も少しはリカバリーできそうですね。

「patisserie SUBSTANCE」の外観

「ケーク・フィグ・エピス」は「patisserie SUBSTANCE(パティスリーシュブスタンス)」で購入することができます。蓬莱柿の旬は8月?10月頃で、その時期にはフレッシュな果実を使ったタルトなども店頭に登場します。

■patisserie SUBSTANCE
島根県出雲市姫原3-5-6
TEL:0853-31-8388
【営業時間】10:00~19:00
【定休日】水曜日

出西生姜のお菓子「來間屋生姜糖」 來間屋生姜糖本舗

出雲市斐川町にある出西(しゅっさい)地区のみで生産される出西生姜は普通の生姜に比べて小ぶりで、硬い線維が少なく、辛味が強いのと、品のある香り高さが特徴です。

季節限定の黒糖入り生姜糖
季節限定の黒糖入り生姜糖

創業300年以上もの間ずっと変わらない伝統の製法を守り続ける「來間屋生姜糖本舗」さんの一口生姜糖は、出西生姜のしぼり汁と上白糖を炭火で煮立て固めたもの。滑らかな表面ながら白くきらきらした糖がほんのりと透けるかのように見える生姜糖はしゃりっとした歯触りに、強い生姜の風味と辛味が、甘味と同時に口の中へじわりと溶けて広がります。

しょうがの砂糖漬け(通常10月~3月までの限定商品)
しょうがの砂糖漬け(通常10月~3月までの限定商品)

出西生姜を薄くスライスし、砂糖漬けにしたもの。軽い歯応えと甘味の中からキリッとした出西生姜の辛味が溢れ、食べると体がポカポカしてきます。
生姜の美肌成分には、シワやシミを発生させる活性酸素を除去するショウガオールがあり、加熱するとたっぷりと増加します。そんなショウガオール、抗酸化力はなんとビタミンEの3倍近く。血行促進作用もあるので、美肌効果に加えて冷え性の改善も期待できるという心強い女性の味方ですね。

來間屋生姜糖本舗の外観

■來間屋生姜糖本舗
島根県出雲市平田町774
TEL:0853-62-2115
【営業時間】9:00~19:00

2泊3日美肌街道の旅を締めくくるのは、宍道湖から見る絶景の夕陽。

宍道湖から見る絶景の夕陽

きらきらと輝く湖面に反射する太陽が、島の向こうに沈んでいく瞬間は、暗くなった対岸の地平線へと光の輪郭が吸い込まれるまで、時のたつのを忘れて思わず見入ってしまいました。

出雲大社からほど近い稲佐の浜と弁天島
稲佐の浜

~島根は美味しい食とも縁結び~

出雲大社参拝や、玉造温泉街のぶらり散歩などを交えながら、満喫した美肌食。山間にある棚田に流れる雪解け水と、標高差による寒暖差で美味しく育つ仁多米、島根米。その米から作られる日本酒。日本海の厳しい自然環境で採れる十六島海苔をはじめとする魚介、出雲蕎麦、出西生姜、多岐のイチジク、そしてシジミ。奥出雲の豊かな自然の中で育てられる鶏と卵、島根和牛。ワイナリーに、薬膳料理に・・新鮮な海と山の幸との出会いに、笑顔がこぼれます。

島根の人々の温かい人柄に癒され、2泊3日の美肌食材を巡る旅はあっという間。今回は初夏6月の探訪でしたが、季節を変えてまた来たいと思わせる島根の魅力に沢山触れることが出来ました。いやー、島根は良いところですね!大満足の女子旅でした!良きご縁に感謝しつつ、〆させていただきたいと思います。

※掲載の情報は2016年6月現在の情報です。変更等の可能性もありますので、予めご了承ください。
このページのトップへ