47都道府県中、化粧品メーカーの(株)ポーラが実施する「ニッポン美肌県グランプリ」において4年連続のTOPを走り続ける島根県。島根といえば縁結びで有名な出雲大社、日本三大美肌の湯、日本三美人の湯にも数えられる温泉をはじめとして、60か所以上もの温泉があることが知られています。そして忘れてはならないのが、豊かな自然環境から採れる豊かな新鮮食材。なんと島根は美肌になると言われる食材の宝庫で、シジミ、蕎麦、イチジク、生姜、海苔、米、日本酒などの名産地でもあるのです。そこで美肌のルーツを探るため、タベアルキスト女子3人で2泊3日の美肌食巡りに行ってまいりました。
島根県は東西に長く、北に日本海、南に標高の高い山々が迫り、海側には海水と淡水の混じる広大な宍道湖があります。海も山も湖も全部味わうには・・と地図を見たところ、あるではありませんか。松江から広島県の尾道まで続く、やまなみ街道が!
そこで我々はこの街道を「美肌街道」と命名。街道を囲む松江、出雲、奥出雲(雲南市・奥出雲町・飯南町)の各エリアにて出会った美肌食をご紹介したいと思います。
*「タベアルキスト」とは…
「食べる幸せ 探す喜び」をモットーに、食の水先案内人として、食べ歩きを軸とした食分野への様々な貢献活動を行っている団体です。
隠岐産の岩牡蠣
サイズもさることながら、そのぷりぷりの身の新鮮さに驚きました。4つにカットされていますが、身が全くダレることなく形状を保っています。口に入れると跳ねるような弾力、しかしサクッと歯が身に入り、牡蠣の旨味が喉のあたりまでふあんと広がります。
あごの子煮付け
こちらは珍しいあご(トビウオ)の卵の煮付け。そのビジュアルにギョギョッ!しかし食べたらまたびっくり!噛みしめると広がる上品な脂の甘さ。新しい美味しさにプチ感動でした。
のどぐろ塩焼き
爽やかな脂が乗った白身は、身がふわふわっと柔らかく上品なお味で旨い。塩焼きもいいけど、煮付けも食べてみたくなります。
刺身定食
なんと!カンパチ、イサキ、ヨコワ、サザエ、ヒラメ、鯵、鯛の7点盛りで1,000円の刺身定食!どれもぷりぷり新鮮で切り身が厚い。脂の乗りもgood!身がキュッとしまった小振りのサザエも味が濃い。そして、なんといっても絶品だったのが、地元島根の「どんちっちアジ」。島根県西部沖で獲れるマアジの事で、こんなに脂が乗ったアジにはなかなかありつけません。大満足の島根海の幸。美肌に重要な良質なタンパク質やビタミンが、海の恵みからもふんだんに摂取できました。
定食には仁多米のご飯、そしてしじみの味噌汁も!!
■はせ川 お食事処
島根県松江市東出雲町錦新町6-1-9
TEL:0852-52-6002
【営業時間】17:00~22:00
【定休日】日曜日
宍道湖で獲れる新鮮な「大和しじみ」を食べようと、「しじみ丼」のお店「季節の風 蔵」へ。
元々お米屋さんだったというこちらのご主人、ある漁師さんとの出会いで「しじみ丼」が完成したとのこと。
これが噂の大和しじみ。かなり大きく、横から見るとハート型に見えるくらいに厚みもあります。4~6月が、旬のぷっくり太ったしじみが食べられるとのこと。
青白いミルクのような大和しじみの濃厚なエキス
数量限定「特別仕立て しじみ丼」
宍道湖で獲れるサイズも厚みも大きな「大和しじみ」を使った、珍しい「しじみ丼」。数百個のしじみのミルクのような濃厚エキスと炊きたての奥出雲産コシヒカリ、そして白ごまをさっと混ぜ合わせたご飯に、大きなしじみがゴロゴロ入っています。ぷっくり食べ応えのあるしじみは、噛みしめると少し苦みを含んだしじみの旨味がぐーっと広がります。
シジミ汁、しじみの佃煮などシジミ尽くし。
白っぽい身はオス。黒っぽいのはメス。オスが太ってきたものが特に美味しい。
しじみに多く含まれる「オルニチン」というアミノ酸が、成長ホルモンを活性化するなど美肌作りにとても効果的だそう。旨味と一緒に身体中に広がった気がしました。
■季節の風 蔵
島根県松江市東本町1-64
TEL:0852-21-2270
【営業時間】
[通常日] 11:30~14:30(LO) 18:00~20:30(LO)
[土曜日] 11:50~14:30(LO) 18:00~20:30(LO)
[日祭日] 11:50~14:30(LO)
【定休日】不定休
島根和牛しもふり
カロリーが高いと敬遠されることもあった牛肉も、近年の糖質オフブームを通じて、またその栄養価が見直されてきました。牛肉は体に吸収されやすい動物性のタンパク質を豊富に含みます。タンパク質を構成するアミノ酸の中にはカルニチンなども含まれ、脂肪の燃焼をサポートをする働きもあります。鉄分や亜鉛などのミネラルもしっかりと摂れ、貧血改善にも細胞の再生にも効果的。女性の強い味方となってくれるのがお肉なのです。
島根和牛のすき焼き
島根和牛を堪能すべく、松江の「巴庵」にお邪魔してきました。有形文化財として登録されているという歴史ある建物でいただく「島根和牛のすき焼き」はお店の1番人気メニューです。美しい霜降りが特徴の島根和牛は、もともと繁殖用や飼育用の「もと牛」として、松阪や神戸、但馬などに運ばれていたという良質な黒毛和牛です。
まずはさっと焼いて、卵にからめて。柔らかく、脂の甘みが強く感じられるお肉を堪能した後は、その旨味を吸ったたっぷりのお野菜とともにいただくことで、消化のサポートにもなります。
しとやかな雰囲気が歴史を感じさせます。「巴庵」では島根和牛の他にも、しじみやのどぐろなど県産食材を使った郷土料理なども味わえます。
有形文化財として登録されている築89年の建物
■巴庵
〒690-0006 島根県松江市伊勢宮町535
TEL:0852-24-2673
【営業時間】17:00~23:00
【定休日】年中無休
新鮮な海産物が豊富に味わえる島根ですが、忘れてはいけないのが十六島海苔。出雲市北端にある十六島鼻の岬で手摘みされる貴重な岩海苔ですが、実は1300年という昔から知られた高級天然岩海苔です。十六島海苔は、炙るとコシが強く歯ごたえがありますが、旨味があふれ、ミネラル豊富な海塩と力強い磯の香りが広がります。また、汁物に入れるとトロトロにとけて、滋味深い味わいがあり柔らかな存在感に変化するのも驚き。海苔にはシミやそばかすを防ぎ、コラーゲンの合成を助けるビタミンCが豊富に含まれます。海苔に含まれるビタミンCは熱に強いため、焼いても壊れません。潤いを与えるβ-カロテンや、血行を促進するビタミンEなど美肌成分を含み、鉄分による貧血予防や水溶性食物繊維により腸内環境を整えてくれる嬉しい食材です。
筆汁(十六島海苔)
カツオと昆布でとった出汁、別で下味をつけて炊いたべべ貝、十六島海苔が入った郷土料理で、祝いの席で食べられるそう。十六島では正月に食されるという。
箸でつまんで持ち上げると海苔が筆先に見えるため、その名がついたとのこと。海苔の線維が強い十六島海苔ですが、汁ものに入るトロトロにとけて、滋味深い味わい。炙りとは打って変わった柔らかな海苔の存在感に驚きです。
十六島海苔のお料理をはじめ、十六島の貝類、島根県内の天然魚をいただける「酒場 16番」 。海の幸と合わせて味わえるように、島根の地酒が14種類、県外のものも9種類と、日本酒も豊富に揃えられています。
■酒場 16番
〒690-0063 島根県松江市寺町208
TEL:0852-61-0106
【営業時間】18:00~24:00(L.O.23:30)
【定休日】日曜日・第3月曜日