現地レポート
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2024年10月15日
- イタリア
- シチリア
- メドゥーサ
山中 尚子
シチリア トリナクリア
旅行期間:2024年6月19日~2024年6月26日
ギリシア神話より~
三本の足がニョッキリ?!
1800 年代初頭から半ば
イタリア半島の勢力を北のサルディーニャ王国と二分するとまで言われた両シチリア王国。
南イタリアの過去を紐解く時、スペインの歴史から斬っても切り離せない。
しかし歴代スペイン王は勇猛果敢というより啓蒙君主で北のブルジョア階級を味方につけてイタリア国家統一を夢見る激しい野心などなかったようだ。
とにかくややこしいのだが
でもこのころのイタリア史が本来、一番面白いのかもしれない。
ちょうどこのころは日本が近代国家への脱皮をめざした幕末~明治維新と重なる時代。
天皇 VS 幕府で華々しく人士たちが活躍した乱世期。
ところでシチリア旅行中の各所、そしてナポリの王宮内
いたるところで目するシチリアの州のシンボル。
その名もトリナクリア(シチリアのギリシア語古名。)
メドゥーサの顔から 3 本の逞しい素足がニョッキリ。
ダンスをしているみたいな足はパレルモ、メッシーナ、シラクーサの三つの岬を表すそう。
これ州旗にしちゃうところがすごいなぁ・・(笑)
シチリアの三つの岬を表すトリナクリナのシンボルマーク
なにしろ
このメドゥーサは古代ギリシア神話随一の恐ろしい女。
ゴルゴン三姉妹の一人で見た者を石に変えてしまう化け物。
頭髪は無数の毒蛇、猪の歯、青銅の腕には真鋳のとがった爪。
幼少のころは、それはそれは可愛らしい美少女だったらしいが、パルテノン神殿の女主人、これまた恐ろしい女神アテナにその美貌を自慢してしまったため醜い姿に変えられてしまった。
頭が蛇女になる前は海神ネプチューンの愛人で3人の子宝に恵まれる。
とにかくギリシア神話の世界はカトリック思想なんて皆無だから自由奔放、嫉妬と愛憎が渦巻き理性のかけらなし。
頭にくると兄弟・姉妹も我が子も殺してしまう。
おぉ怖い怖い(笑)。
ところでメドゥーサは己の姿が突如醜くなってしまうと性格も捻じ曲がってしまうのですね。
最期は英雄ペルセウスに退治され首をはねられ魔界に持ち去られてしまう。
それからというもの
なぜかしらこのメドゥーサの首は魔よけの意味を持つらしい。
なるほどかつての両シチリア王国はこの紋章に天下泰平の願いをこめたのかもしれない。
純粋なんだなぁ・・非常に南の人間らしい。
これからがシーズンのシチリアですよ。
皆様も遺跡の道を踏みしめて。。
桜のごとく美しく咲き誇るアーモンドの花を眺めながら心洗われてみませんか?
古代ギリシャ神話の和合の女神を祀ったコンコルディア神殿
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この記事を書いた添乗員
- 添乗日数:3200日
- 得意エリア:西ヨーロッパ(イタリア・スペイン他)
山中 尚子
- ※画像はすべてイメージです。
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アモーレ!カンターレ!マンジャーレ!の国で本能のままに前向きに生きるイタリア人気質に触れてみるのも楽しいですよ!