三重県 鈴鹿

漆黒の中ピンクが降りそそぐ鈴鹿の森庭園ライトアップ

概要・エピソード

樹齢100年以上と伝えられている名木、「天の龍」と「地の龍」。庭園を代表する一対のしだれ梅は、高さ約6ｍ、八重咲きの「呉服しだれ」と呼ばれる品種で、現在確認されている品種の中では日本最古と推定されています。およそ20,000㎡もある広大な園内には、他にも花びらが多い八重咲き品種の「白滝しだれ」、目を惹く鮮やかな濃紅色が特長の「鹿児島紅」をはじめとして、「玉垣しだれ」、「藤牡丹しだれ」、「思いのまま」など、さまざまな品種の梅が植えられています。顔を上げれば鈴鹿山脈の美しい稜線を仰げるのも魅力のひとつ。夜になれば夜間ライトアップが実施されピンクの花々が夜闇に鮮やかに浮かび上がる幻想的な光景を眺めながらの散策が楽しめます。

見所・お勧めポイント

天気によって見どころが変わるのも、屋外庭園の魅力です。たとえば水たまりに鮮やかな梅の花が映る景色は、雨上がりにしか見ることができません。また、しだれ梅の花を濡らす水滴が日光にきらりと光る様子はシャンデリアのようで、こちらも雨天後だけに見ることができる特別な景色です。

背景

鈴鹿の森庭園は、2月中旬～3月下旬の梅の開花時期だけ一般公開されている研究栽培農園です。しだれ梅の「仕立て技術」の保存と継承を目的とし、全国から約200本の名木・古木が集められ、2014年に開園しました。梅のほかにも白くかわいらしいクリスマスローズ、早咲きの玄海ツツジなどの低木が梅の根本を彩り、一足早い春の景色で訪れた人々の目を楽しませてくれます。