岡山県 岡山・吉備路

一面れんげのじゅうたんと備中国分寺五重塔

概要・エピソード

岡山、吉備平野の春。若葉が芽吹く4月末から5月初旬にかけて、備中国分寺の周辺では、冬季に植えられたれんげの花が一斉に咲き始めます。あたり一面をれんげの花が鮮やかな赤紫色に染め変える様子は、まるでれんげ色のじゅうたんを敷き詰めたかのよう。さらに見渡す限りのれんげ畑の向こう側では、備中国分寺の五重塔が存在感を放ちます。花畑のどこからでも見ることができる五重塔は、まさに吉備路のシンボル。遠く離れた場所にいても、その存在は目立ちます。さらに花が盛りを迎える4月末にはれんげ祭りも開催され、大勢の人々が春風に吹かれるれんげの花畑での散策を楽しみます。れんげは地元・総社市の市の花にも制定されており、地元の人々からも深く愛されている花です。

見所・お勧めポイント

吉備路のシンボルである五重塔を背景に美しいれんげの花が咲き乱れる田園風景は、春にしか見ることができません。おすすめは、サイクリングをしながら吉備平野をめぐるコース。春の風を浴びながら、ピンク色の花畑を駆け巡れば、五重塔まであっという間にたどりつけます。

背景

奈良時代最盛期の741年に創建された備中国分寺。南北朝時代にほとんどが焼失してしまったものの、江戸時代中期になってから再建されたと伝えられています。そして田園風景の中でも特に目立つ高さ約34メートルの五重塔は、奈良時代の七重塔が南北朝時代の災禍で焼失してしまった後、江戸時代後期に再建されたもので、国の重要文化財に指定されています。