奈良県 吉野・五條

吉野山　早朝の桜と花矢倉展望台から望む雲海

概要・エピソード

平安時代から数多くの歌に詠まれ、太閤・豊臣秀吉が花見を開いたほど、多くの人々に愛されてきた吉野山の桜。春になると山一面を覆う桜の絶景は、現代でも人々の心を惹きつけてやみません。「白山桜（シロヤマザクラ）」を中心に、およそ200種、3万本もの桜の木々で覆われた吉野山は、約1ヶ月かけてゆっくりと桜の色に染まっていきます。山は白山桜が密集した場所を基準に「下千本・中千本・上千本・奥千本」とエリアが分けられており、山下の下千本から山頂の奥千本にかけてゆっくり花が開いていくため、長い期間、桜見物を楽めます。開花時期には夜桜見物にあわせたライトアップも行われますが、おすすめの見頃は早朝の時間帯。前日に雨が降っていれば、ほぼ確実に、美しい雲海に包まれた桜色の吉野山を見ることができます。

見所・お勧めポイント

古くは古今和歌集や百人一首にも歌われている吉野の桜は、その美しさで1000年以上も人々に愛されてきました。およそ3万本もの桜の木々は美しい花霞で山を覆います。また早朝には、美しい雲海たなびく吉野山と桜の花々の絶景も楽しめます。

背景

奈良県の吉野山は、南北約8kmにわたって続く尾根続きの山の総称で、蔵王権現を本尊とした金峯山寺の寺社が点在しています。吉野山に桜が植えられるようになったのは平安時代からと伝えられていますが、現在、その数は白山桜を中心とした200種、3万本。これほどまでに多くの桜が植えられるようになったのは桜の木が蔵王権現の神木であることが由来だと伝えられています。