乾季の夏こそ訪れたいホイアン おすすめスポット4選
日本では梅雨~夏といえば、雨が多くて気温もぐんぐん上がり、蒸し暑さのピークを迎える季節ですが、世界文化遺産の街ホイアンでは、実はこの時期は乾季。気温こそ高めですがからりとして雨がほとんど降らず、散策しやすいのです。数百年前の街並みが美しく保存されて人気上昇中のホイアンのおすすめスポットを、JTB現地スタッフがご紹介します。
乾季こそオススメのホイアン
ベトナムは南北に長い国なので、都市によって雨季や乾季の時期が少しずつ異なります。日本人が最も訪れる南部ホーチミンは、5~9月末頃までが雨季となりますが、中部の街ホイアンでは、乾季は1~8月末頃。夏は乾季の真っ最中なのです。
9月に入ると少しずつ雨が増え始め、10~11月頃には雨季で台風シーズンが到来。雨量もぐっと増えるので、ホイアンを訪れるなら、12~8月頃、遅くても9月頃が観光のベストシーズンとなります。
なぜ雨の少ない乾季がおすすめかといいますと、世界文化遺産に登録されているホイアンは、古い街並みをゆっくりと散策してこそ魅力が倍増する観光地だからです。日中も夜も楽しい街なので、できれば雨の影響を受けずに歩きたいですね。
しかも雨季には台風がたびたびやってきて暴風雨になることも少なくありません。街を流れるトゥボン川は年に1~2回氾濫することもあるのです。
必見のスポット4選
世界文化遺産に登録されているのは、ホイアンの「旧市街」エリア。交易の街として繁栄した16~17世紀の街並みが残され、旅ごころをくすぐられます。決して広いエリアではないので、歩いて回ったりシクロに乗ったりとのんびり過ごせます。ホイアンを訪れたら必見のスポットをご紹介しましょう。
来遠橋(日本橋)(Cau Lai Vien)
1593年に建てられた橋で、当時ホイアンに住んでいた日本人が造ったと言われています。ホイアンを象徴する建造物の一つです。太くて印象的な橋脚は、地震を考慮したものだとか。
当時は外国船の停泊地に近かったことから、橋の中央には航海の安全を祈願する小さな寺があります。その両側には犬と猿の像が置かれています。
フンフーンの家(Nha co Phung Hung)
約200年前に、貿易商人の家として建てられたもの。現在もその子孫が実際に住んでいます。ベトナム、中国、そして日本の建築様式が調和した美しさが印象的です。屋内の天井には、洪水時に1階の物を2階に運び上げるための窓があり、川の氾濫と共存してきたホイアンの人々の知恵が伺えます。
福建会館(Hoi Quan Phuc Kien)
華僑の中でも福建省出身者のための同窓会館。ホイアンにはいくつかの華僑の集会場がありますが、その中でも最大規模のものとなります。建物内部は赤や黄色がほどこされ、いかにも中華系の建物、という感じです。祭壇には、この地域出身の人々が信仰する天后聖母が祀られているほか、最奥の祭壇には、17世紀にこの地にやってきた6家族の家長の座像が祀られています。
海のシルクロード博物館(Bao Tang Gom-Su Mau Dich O Hoi An)
2階建ての伝統的家屋を改装して造られた博物館です。ホイアン周辺で発掘された、大越国時代の陶磁器や、沈没船から引き揚げたものなどを展示しています。日本の古伊万里の磁器や遠くペルシャの器なども展示されていて、この街がかつて交易の要衝だったことが伺えます。
いかがですか。ホイアンは遥か昔から交易の中心地として栄えた街。今はその役目は終わりましたが当時の情緒あふれる面影が、そのまま残されていて、訪れる人にどこか懐かしさを感じさせる、ノスタルジー溢れる街です。
昼の散策はもちろん、夜の散策もおすすめです。往時にタイムスリップしたかのような体験を楽しめます。
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