フエ(ベトナム)観光おすすめスポット5選
ベトナム中部の古都フエは、最後の王朝・阮(グエン)朝の都として約150年栄えました。賑やかで車や人々でごったがえすハノイやホーチミンとは異なり、落ち着いた雰囲気で旅行者に人気です。中心を流れるフォン川のゆったりとした流れと遠くに臨む山々が美しい街を、JTB現地スタッフがご紹介しましょう。
フエはどんなところ?
フエは、ベトナムの地図で見ると、北のハノイ、南のホーチミンのちょうど真ん中にあります。ベトナム最後の王朝「阮(グエン朝)が、1802~1945年に都を置いた古い街です。街を流れるフォン川を挟んで旧市街と新市街に分かれ、遠くにはラオスと国境を分ける安南山脈の山々が望めます。
中国文化の影響を強く受けた街づくりに、仏領インドシナ時代のヨーロッパ風の建物が不思議に調和しあい、大都市ハノイやホーチミンとはまったく違うおだやかな街並みが魅力です。 ベトナム戦争では最大の激戦地となり、歴史的建築物が多く破壊されましたが、その後少しずつ修復され、1993年にはベトナム最初の世界文化遺産に指定されました。
気候は、10月~1月頃に雨季となり、気温も多少低めですが湿度が高くなります。日本の梅雨のように雨が続きますので、この時期に旅行される場合は雨具を用意された方がいいでしょう。3~9月は乾季となりますが、特に7~9月は気温が高くなりますので、暑さ対策が必要です。
フエのみどころは?
フエはこじんまりとした街。日数はそれほど必要なく大都市からの日帰りも可能です。おすすめの観光スポットをご紹介しましょう。
阮朝王宮
フォン川の北側、旧市街の中心にあります。阮王朝時代の王宮跡。当時の栄華を今に伝え、フォン川沿いに点在する史跡群とともに、ユネスコに世界文化遺産に登録されています。
周囲をレンガ積みの城壁と濠に囲まれた王宮は、中国・北京の紫禁城を模したものとされていますが、当時友好関係にあったフランスの建築様式の影響も 受け て、阮朝独特の風格が漂います。 王の居城であった紫禁城など多くはベトナム戦争で破壊されましたが、いくつかの建築物は復元されています。
現在は午門(皇帝専用の入宮門)、太和殿(皇帝の即位式などが執り行われた王宮の正殿)、顕臨閣(阮王朝の菩提寺)、閲是堂(宮廷舞踊が行われていた劇場)、延寿宮(初代皇帝ザーロン帝の母の住居跡)などが復元されています。
≪フォン川沿いに残る阮朝の遺跡≫
旧市街の南西部、フォン川に沿って歴代皇帝の陵墓が点在しています。皇帝たちは中国風や西洋風など個性的な墓を残しています。
○トゥドゥック帝陵
阮朝最長の在位期間となった4代皇帝トゥドゥック帝の陵墓。蓮の浮かぶ池とそれを望むように建てられた廟などがあります。
○カイディン帝廟
12代皇帝カイディン帝の墓。12年の歳月をかけて建立され、フランスの建築様式とベトナムの伝統建築とが混然一体となった独特の雰囲気を醸し出しています。細部にまで凝った外部装飾が美 しい陵墓です。
○ミンマン帝陵
2代皇帝ミンマン帝の墓。全長約2kmの壁に囲まれた、中国風の陵墓です。緑豊かな庭園と廟などが美しく融合する、歴代王の中でも最も威厳のある陵墓です。
○ティエンムー寺
1601年創建の由緒ある寺院。石造りの七重の塔には、各層に仏像が安置され寺の中心には釈迦を祀る本当があります。別名「天女の寺」と呼ばれ、天女の伝説でも知られています。
フエへの旅行は、ホーチミンやハノイから空路で訪れるほか、近隣の観光地ダナンやホイアンからバスなどで行くこともでき、現地ツアーも多く催行されています。JTBにもダナン発、ホイアン発のツアーご用意があります。ご参考に。