九?、台北から約1時間のノスタルジックな街の魅力
昨年、旅行情報の口コミ・サイト「トリップアドバイザー」で、「トラベラーズチョイスアワード2013」を受賞し、台湾でずっと大人気の日帰り観光地、九?。もうお出かけになった方もいらっしゃるでしょうか。
台北から電車やバスで約1時間ほど、海が見える景勝地にあるノルタルジックな歴史地区。日本人なら「九分」と読んでしまいそうな地名ですが、現地では「ジュウフェン」と読みます!
歴史地区といっても、何世紀も昔ではなく、昭和初期頃の雰囲気と言えばよいでしょうか。19世紀後半、清の時代に金鉱がみつかり、ゴールドラッシュを迎え、九?は発展しました。
街は一攫千金を狙う人々の拠点として栄え、日本統治時代に最成期を迎えます。1923年には、当時、皇太子だった昭和天皇も訪問。九?から車でさらに15分ほど山奥に進んだところにある金爪石には、昭和天皇を迎えるために建てられたという迎賓館の建物や、黄金博物館などが残っています。館内には、実際に使われていた昔の道具などが展示されており、砂金採りの体験なども楽しめます。
金などを掘りつくしてしまうと、鉱山は1971年に閉山。九?の街もさびれてしまいましたが、1989年、ベネツィア映画祭で金獅子賞を受賞した映画「悲情城市」のロケ地となったことで、再び注目を集めるようになります。懐かしいおばあちゃん、おじいちゃんの家を思い出すような、ノスタルジックな建物や街の風景、狭い路地や階段、のんびりした商店街に気取らない素朴なお菓子などが、とても居心地よく、台北の都会を離れ、ふっと訪れたくなる郊外の街として人気を博するようになりました。
九?のメインストリートとなっている「基山街」の道は、山に開けた街らしく、かなり急な階段!その両脇にお店がひしめいています。「悲情城市」のワンシーンとなった場所なので、大勢の観光客でにぎわっています。歩きやすい靴と服装を選んでお出かけください。
若者が大勢やってくるようになるのに伴い、かつての住居跡を改装したレトロな雰囲気の茶芸館、陶芸品や絵画を飾ったアーティスト経営のギャラリー、台湾ならではの美味しいお茶の店、茶器や雑貨をおしゃれにディスプレイした雑貨店なども増え、近年、ますます賑わいをみせています。
映画のロケに使われた店「九?茶房」や、同じオーナーが経営する「水心茶房」は、店内のどこを切り取っても「絵になる」素敵な空間です。
台湾通の間では、すでに有名な観光地なので、一度は行かれた方も多いかもしれませんが、時間帯によって、異なる雰囲気に出会えるのも九?の奥深いところ。以前とは違う時間帯にお出かけになると、きっと今まで知らなかった九?に出会えます。
公共交通機関でも訪れることができる九?ですが、特に帰りは、台北に戻るバスなどがかなり混雑しますので、ご注意ください。出発時間が異なる台北発の3種類をツアーもございます。
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オプショナルツアー(現地発着)TWD1,700〜台北を午後3時に出発するコース。お買い物や観光、お茶もゆっくり楽しめます。
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オプショナルツアー(現地発着)TWD1,600〜夕方出発のコースでは静寂に包まれた九?で、夕闇に浮かび上がる基隆湾の夜景や幻想的な雪洞を眺めながら夕食やお茶を味わいます。