名月を愛でる中秋節


ケンケン

中華系が国民の70%以上を占めるシンガポールでは、中秋節はとても大切な年中行事のひとつです。
中国では旧暦の8月15日に家族や親しい友人が集まり、月を見ながらこのお菓子を食べる風習があります。
現在では、中秋節が近づくと、日頃お世話になっている人に月餅を贈ることが習わしとなっています。
中秋節の1カ月ほど前からデパートやショッピングモールには特設売り場が設けられ、チャイナタウンや
中華系レストラン、さらに大手ホテルや洋菓子店やカフェなどでも、自慢の月餅が売られます。

名月を愛で、月餅とランタンを楽しむ

中秋節とは、中秋にあたる旧暦8月15日に名月を愛で、月餅などを供える、中国と中華系の人々の伝統です。
人口の70%以上を中華系の人々が占めるシンガポールでも、中秋節は家族とともに盛大に祝わう
行事になっています。
元々中秋節では、お供え物を捧げて月を愛でるのですが、その中のひとつに月餅があります。
日本ではお月見にお団子となりますが、そのお団子に相当するのが月餅といったところでしょうか。
2023年は9月29日(金) が中秋節。
8月頃から、町中で月餅が売られ、ランタン(提灯)を目にする機会が徐々に増えてきます。
チャイナタウンでは街路や店先にランタンが飾られ、さらにチャイニーズガーデン(Chinese Garden)
でも、中秋節の祭り(Mid-Autumn Festival)が開かれます。
とりわけ華やかにライトアップされるチャイナタウンは毎年の風物詩。
たくさんのランタンが飾られたイルミネーションも多くみられ、普段よりにぎやかな夜になります。
この期間は中秋節独特の雰囲気を楽しむことができますので、ぜひ足を運んでみてください。

主役は月餅

中秋節の目玉のひとつと言えば、「月餅」をおいてほかにありません。
かつて、謀反を企てた反乱者たちは、この季節のお菓子の中にメッセージを隠してコミュニケーションを
取り、元時代の中国をモンゴルの支配から解放したという言い伝えがあります。
この時期になると、人々は日頃お世話になっている人に月餅をおくったり、企業でも取引先などに月餅を
おくるなど、贈答品としても一般的になっています。
伝統的な月餅は、アヒルの卵の黄身が小豆またはハスの実などを漉したものに挟まれ、
飴色になった皮で包まれているものですが、今日では、このような伝統的なものから、
チョコレートやシャンパントリュフなどの様々なフィリングを詰めたスノースキン・バージョン
(焼いていないお餅のような生地のもの)、ゼリーでできたものやケーキで作ったものまで、
多彩な種類の月餅が作られています。
月餅は、口の中をさっぱりさせてくれる強い中国茶との相性が抜群です。

伝統の焼き色タイプ、フルーツ風味やチョコレート味も

月餅の種類はいろいろ。味のバリエーションも確実に増え、パッケージも、以前に比べるとずいぶん豪華で、
おしゃれになっているように感じます。
伝統的な月餅は、小豆や蓮(ロータス)の餡と卵の黄身を入れて焼いたもの(ベイクドタイプ)。
餡にはくるみや黒ゴマのほか、ナッツ系が入っているものも。
また、ドリアン味やライチ味、チョコレートや抹茶、チーズ味の餡もすっかりお馴染みになってきました。
月餅は基本的にはお月さまのように丸い形をしていますが、サイズは店ごとに異なります。
小ぶりサイズの月餅も珍しくなく、縁起のよい子豚の形をしたユニークな月餅もあります。
(子豚の月餅は、もともと菓子職人がオーブンの温度を試すために作ったテスト用の月餅だったのだとか)
贈る側にもそれぞれにお気に入りの月餅ブランドがあるようです。

Double Yolk with Macadamia Nuts and White Lotus Paste Mooncake (Raffles Hotel)

伝統と新しい味のフュージョン“ラッフルズホテル”の月餅

今年も月餅商戦がスタート!
シンガポールでは、中秋節が近づくと月餅を贈り、日頃の感謝を伝えるのが習わし。
中秋節の1か月ほど前から街のあちこちに特設売り場ができ、大手ホテル、菓子店、中華料理店、
さらにカフェまでオリジナルの月餅を売り出します。
その中でも、ラッフルズのマスターシェフが丹精込めて創り上げる手作りの月餅は有名です。
そこで「ラッフルズホテル」の珠玉のラインナップを一挙ご紹介します!

● Mother-of-Pearl with Single Yolk and White Lotus Paste Mooncake 单黄珍珠白莲蓉月饼
● Double Yolk with Macadamia Nuts and White Lotus Paste Mooncake 双黄夏果白莲蓉月饼
● Pine Nuts with Macadamia Nuts and White Lotus Paste Mooncake 松子夏果 白莲蓉月饼

- ラッフルズホテル伝統の味、クラシックのベイクドタイプ。中国茶と一緒にどうぞ。

● Sakura & Raspberry Truffle Snow-Skin Mooncake 樱花山梅冰皮月饼
- 今年の新作! ロングバーの「さくらスリング」からインスパイアされた、甘い香りにそそられる
さくらの花びらの淡い桃色が印象的。
ジューシーなラズベリーとほどよい甘さがコラボしたフレーバー。

● Yam & Coconut Rum Truffle Snow-Skin Mooncake 紫芋椰子朗姆酒冰皮月饼
- 今年の新作! 伝統的な潮州月餅を今風にアレンジ。
ホワイトチョコレートで覆われたクリーミーでなめらかなココナッツと香り高いラムが口の中で
絡み合います。

● Baileys Chocolate Truffle Snow-Skin Mooncake 百利甜酒松露巧克力冰皮月饼
- きめ細かいココアとアラビカ産コーヒーにリッチでまろやかなアイリッシュクリームの風味豊かな
フレーバー。

● Yuzu and Osmanthus Truffle Snow-Skin Mooncake 柚子桂花冰皮月饼
- 爽やかな柚子の香りと桂花茶(キンモクセイ)の茶葉がほどよく溶け合った風味豊かなフレーバー。

● Champagne Truffle Snow-Skin Mooncake 香槟巧克力冰皮月饼 
- 大人気!「Billecart-Salmon Champagne Brut Réserve」を使用した高級感漂う大人のフレーバー。

※予約受付は9月19日(火)までです。お早目のご注文を。
🖱 詳細はコチラ:https://www.rafflescelebrations.com.sg/

ラッフルズホテルが披露する珠玉のラインナップ

生タイプがおすすめ、アイスクリームの月餅も

おすすめは、現地シンガポールだから食べられる餅粉で作った生タイプ(スノースキン)の月餅。
ピンクやオレンジ、ペパーミント色やラベンダー色など、見た目も鮮やか。
スノースキンは日持ちが短く冷蔵庫で保存する冷たい月餅です。
トップクラスの人気を誇る“ラッフルズホテル”では、毎年焼きタイプと生タイプの月餅を販売していますが、
いろいろな種類のある生タイプは人気が高いようです。
ラッフルズホテルに限らず、ホテルや専門店が販売している月餅のパッケージ・デザインはとっても素敵。
お弁当用のティフィン型やアンティークな宝石箱、または中国の伝統的なキャビネット風のデザイン
だったり、さまざまな趣向をこらした高級感漂うパッケージ・デザインにはそれぞれかなりのこだわりが
みられ、思わずパケ買いしたくなります!
近年続々と革新的な月餅も登場。
“ジャニスウォン”のようなチョコレート屋さんのチョコ風味の月餅や“ハーゲンダッツ”がアイスクリームの
月餅、“スターバックス”のロゴ入り月餅、シンガポール人が大好きな“ホームフェイバリット”の
ドリアンフレーバーの月餅…等々、アレンジも多種で、おやつ感覚でコーヒーとともに食べる月餅は
なかなか美味しいです。
2023年はこの他にどのような新種の月餅が発売されるか、楽しみですね。

※画像: Raffles Hotel(Mother-of-Pearl with Single Yolk and White Lotus Paste Mooncake/Double Yolk with Macadamia Nuts and White Lotus Paste Mooncake/Pine Nuts with Macadamia Nuts and White Lotus Paste Mooncake/Sakura & Raspberry Truffle Snow-Skin Mooncake/Yam & Coconut Rum Truffle Snow-Skin Mooncake/Baileys Chocolate Truffle Snow-Skin Mooncake/Yuzu and Osmanthus Truffle Snow-Skin Mooncake/Champagne Truffle Snow-Skin Mooncake), Starbucks, Janice Wong, Home’s Favourite

ショッピングセンターでも特設会場が設けられ賑わいます

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