セブ島最大級のお祭り「2023 シヌログ（Sinulog Festival）」が開催されました！

セブ島で最大のお祭り「シヌログ祭り」をご存知ですか？
2020年を最後にコロナで開催が中止されたりオンラインで実施されていましたが、今年ようやく、３年ぶりに復活しました！！
これからぜひ行ってみたいという方に向けて、JTBスタッフの体験談を交えながら、シヌログ祭りの見どころや注意点、お祭りの様子をご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね♪

シヌログ祭りは500年以上の歴史があり、奇跡の像「サント・ニーニョ」(＝幼きイエスキリスト）の人形を崇め讃える伝統的なお祭りです。キリストの幼少期を象る「サントニーニョの像」には伝説があるといわれています。その昔、セブ島はスペイン侵略により街が燃やされたのですが、そんな中でサントニーニョ像だけは奇跡的に燃やされず、そこから崇められるようになりました。サントニーニョ像はフィリピン古来からある精霊信仰ともつながり、強力な呪力をもつと信じられているため、地元の市民にとっては、まさに守り神のような存在なのです。

毎年1月を迎えるとセブ市内ではシヌログ祭りのテーマソングが至る所で流され、街は完全にお祭り準備ムード。お祭りは1月初旬に始まり9日間かけて開催され、第3週の日曜日にグランドフィナーレが行われます。一番の見どころは、何といっても華麗な衣装に身を包んだダンサーたちの迫力ある踊りやパフォーマンス！！鑑賞していると一緒に踊りたくなるほど楽しいダンスです♪

当日はぜひ、ペインティングをして、シヌログＴシャツを着て、全身で楽しんでみてはいかがでしょうか。現地の人々と一緒に、軽快な音楽に合わせて踊り、思いっきりお祭りを楽しみましょう♪

★2023年からの変更点★
メイン会場がSRP（サウスロードプロパティー）になりました！コロナ以前まではフエンテオスメニア大通りをパレードしていましたが、今年は会場が変わりました。大型ショッピングモールのSMシーサイドが立地する場所で、マクタンの海岸とセブ島の山々の壮大な景色を眺める事ができるエリアです。カジノがある「Nusterヌースター」が昨年オープンしたことでも注目を集めていています。また、2035年に向けてアヤラ不動産が新しい街を建設するなど、現在都市開発が最も進んでいます。

今後はセブ島の中心地となると言われていますので、来年もこのエリアで開催されることが予想されます。

★1月14日（土曜日）早朝

Fluvial Parade（フルービアルパレード）

グランドフィナーレを迎える前日の土曜日早朝、海の安全を祈願して約180隻が海上をパレードします。船に乗船するには事前販売チケットの購入が必要で、最低価格はPHP300から(チケットの種類は数種あり、船の等級やプランでで異なります。朝食付きは3,500PHPで完売していました)。
参加者（乗船者）は朝3時ごろにセブ市港から乗船したようです。今回私は早朝3時に起きて橋の上から見学しました。
早朝5時40分から花火が打ちあがり、海上パレードがスタート。マンダウエからセブ方向に向け航行し、新しいブリッジの下でユータウンして戻ってきました。各々の船上ではシヌログ祭りの音楽が演奏され、まるで大艦隊のよう。
サントニーニョ像を乗せた１隻を筆頭に、約180隻の漁船やバンカーボートが一斉に進んでいく様は、本当に圧巻の光景でした。早起きしてでも見応えのあるパレードです！

★1月14日（土曜日）午前～午後

プロセッション（巡行）

シヌログ祭りは宗教行事です。街の守護聖人に感謝を捧げるものとされ、サントニーニョ教会の御神体「サントニーニョ」が担ぎ出され街を練り歩きます。特別ミサが行われた後、人々がサントニーニョの小さな像を持って街を練り歩きます。プロセッション（行列）と呼ばれていて、交通規制が行われます。（普段は交通の激しい通りも、この日だけは歩行者天国になります）

エリアにはスピーカーが所々に配置され、プロセッションに参加している人々は同じ言葉を聞きながら、お祈りを捧げて歩きます。なんともおごそかな雰囲気で、敬虔なフィリピン人の宗教心を垣間見ることができます。

★1月15日（日曜日）グランドフィナーレ（終日）

華麗なダンス＆生演奏の巡行パレード！

シヌログ祭りは1980年から開催されていると言われていて、企業や学校などの団体がそれぞれのグループに分かれて踊りを披露します。街を練り歩いたり、メイン会場では踊りのコンテストが実施されています。派手な衣装と音楽で街中をパレードして歩く様子はまるでサンバカーニバルのよう。こちらも思わず踊りたくなってしまいます♪

踊りは、昔からセブに伝えらている伝統的な踊り「シヌグ」がベースとされているようです。（「シヌグ」＝はビサヤ語で「流れる」という意味だそうです）このシヌグの踊りこそが、フィリピンンがスペイン植民地統治される以前、約400年前から伝えられている伝統的な舞踊らしく、太鼓の音に合わせて、2歩進んで1歩後退します。（これが基本的なルーツとして踊りに組み込まれているのだそうです）

フィリピン人の友人の話によると、当初は動物などの木像を抱えて踊っていたものが、スペイン統治の後に、セント・ニーニョ像に置き換えられ、「祈りのシヌグ」という踊りになったそうです。

見どころは参加者が身にまとう衣装。それぞれ独自のコスチュームで全てが手作りなんだとか！目に見張る踊りとコスチュームは一見の価値ありです！！

★1月15日（日曜日）夜

夜空に舞い上がるグランド花火！

夜になるとセブ市内の大型ショッピングモールを中心に花火があがり、1月にも関わらず、大迫力の打ち上げ花火が楽しめます。今年のグランドパレードの夜は21時にアヤラモールで上がっていました。帰宅する人混みで非常に混雑しているものの、目の前に挙がる花火は祭りのフィナーレに相応しい、とても迫力のあるものでした。ぜひダイナミックな花火でお祭りを締めくくりましょう。

★交通規制
SPRをはじめコロンエリアなどは交通規制が行われます。そのエリアに入るとジプニーやタクシなども掴まえるのが非常に困難になります。ほどんどの人は少し離れた場所に駐車するか、かなりの距離を歩くことを前提に、徒歩で会場に向かいます。（私は往復で約10km近く歩きました(笑)）


★携帯通信の遮断
コロナ以前は、ドゥテルテ大統領の指示の下、テロ対策として通信規制が行われ特定地域で通信が遮断されていました。今年は、通信会社から期間中に携帯通信の遮断が行われるという事前通達がありましたが、実際のところ影響を受けたのはフィナーレ（最終日）SMシーサイドエリアだけで、その他のアヤラモールがあるビジネスパークやＩＴパークなどの地域は携帯電話もネット通信も問題ありませんでした。
ただし、会場付近で待ち合わせをしてしまうと友人と連絡が取れなく恐れがありますので注意が必要です。


★身軽な服装＆動きやすい靴で参加しましょう
とにかく人が多いです。中心部に行くとおしくらまんじゅう状態になることもしばしば。雨も降ってきたり、日差しが強く熱中症になることもあります。当日は日よけ対策を十分に行いましょう。
また、ボディペイントが服に付いてしまうこともあります。折角のお祭りなのでお洒落な服装で参加したいところですが、動きやすく身軽で、汚れても大丈夫な洋服を着ていきましょう。


★貴重品管理＆携行品は最低限に！
高価なジュエリーやアクセサリーは身に着けないでください。人込みに紛れてスリを働く犯罪者も多く発生しています。携帯電話やカメラなど貴重品の管理は十分にご注意ください。また、カバンはリュックタイプでなく、ポーチなど、手前に持つことができるものがお勧めです。余計なもの（必要品以外）は持ち歩かないことをお勧めします。なお、ミネラルウォーターは路上などで販売されているので、比較的どこでも購入可能です。

2023年のシヌログ祭りの雰囲気は掴んでいただけましたか？
注意点をたくさんお伝えしたものの、やはりお祭りの雰囲気や現地の市民に混ざってその土地の文化や風土を楽しむというのは、とても有意義なことですよね。期間中は至る所でシヌログTシャツが販売されていますし、屋台でも沢山のお土産などのグッズが購入できます！名物のペイント・ヘナタトゥも、ぜひトライしてみましょう♪

合言葉は、Pit Senor!（ピッセニョール！）＝聖なる幼きイエス、お力を！

フィリピンでは地元の人々があたたかく歓迎してくれるので、一緒に混ざって楽しめること間違いなし！ぜひ、セブ島でシヌログ祭りに参加して、忘れられない思い出をつくりましょう！！

来年はぜひ、シヌログ祭りの際にセブへお越しください♪