イタリア ピサの斜塔 と周辺観光情報

JTBイタリア
BOCCAさん

大聖堂と斜塔

かつては共和国として栄えた古都 ピサ

誰もが1度はその姿を書籍や映像で見たことがあると思われる、イタリアのトスカーナ地方に位置するピサの斜塔は、世界中の観光客に愛される名所です。この独特の塔は、その斜めの姿勢と歴史的背景から、毎年多くの訪問者を魅了しています。その歴史は紀元前5世紀頃からと言われ、古代から軍港の役割も果たしていたとか。11世紀にはベネチア共和国やジェノヴァ共和国、アマルフィ共和国と並び 歴史的なイタリアの4つの海運国家の1つとして栄え、非常に重要な貿易市でもあったそうです。
現代では有名なピサ大学があり、数学者フィナボッチやあのガリレオ ガリレイの生誕地でもあります。今回は、ピサの斜塔と徒歩で観光しやすい小さな街ピサ周辺の観光スポットについてご紹介します。

ピサの斜塔の場所とアクセス

ピサの斜塔は イタリアのトスカーナ地方(フィレンツェが州都)にあるピサ市、ミラコリ広場と呼ばれる所に位置しています。ピサ中央駅からは徒歩約20分、バスやタクシーもありますが 駅からは少し遠いな、と感じる方も多いかもしれません。
マイバスのフィレンツェ発着 ピサ斜塔観光ツアーに参加すれば、言葉の心配もなく、目的地まで到着/フィレンツェまで帰着できるので、初めての方には特に安心です。

ドゥオモと斜塔の遠景

世界遺産!ピサの斜塔の見どころと魅力

ピサの斜塔は、イタリアに多々ある世界遺産を代表する一つです。12世紀に建設が始まり、約200年かけて完成したこの塔は、約4度の傾斜が最大の特徴です。傾斜を感じながら塔を登るドキドキ感はここでしか味わえない貴重な体験。自分がどこにいるのかわからなくなるような不思議な気分をぜひ体感してみてください。
ピサの斜塔の見どころは、その独特の傾きだけではありません。白大理石で作られた8階建ての円筒形の塔は、ロマネスク様式とゴシック様式が融合した優雅なデザインを誇ります。内部の螺旋階段を登りきると、頂上からはピサの街並みを一望できます。ドゥオーモ広場にある他の建造物との調和も美しく、写真映えするスポットとして人気です。技術的な挑戦を乗り越えて現在も保存され続けている点も魅力の一つです。歴史的価値と独特の姿が相まって、ピサの斜塔は世界中の人々を魅了し続けています。

ピサの斜塔は何のために作られた? 自慢できる豆知識

ピサの斜塔は、ピサ大聖堂の鐘楼として建てられました。前述の通り当時のピサは強力な海運都市国家として成長しており、この塔はその力を誇示するためのシンボルでもあったのです。 鐘楼というのは、教会や寺院などの宗教建築に付属する、鐘を設置するための塔状の建造物です。ピサの斜塔の場合、主にミサの開始と終了を知らせるために使用されていました。
現在も鳴り響く鐘の音を聞くことができますが、その響きが傾きへ与える影響を考慮して、実際の鐘は鳴らされず、塔から聞こえる鐘の音はスピーカーから流れてます。

世界遺産のピサ ミラコリ広場

ロマネスク時代を代表する建築物ドゥオモは1064年に建設が始まり、1152年に洗礼堂、そしての1173年には鐘塔が大聖堂の周りに建設され始めました。14世紀後半にそれぞれの建物が完成され、現在ドゥオモ広場と呼ばれる広場になりました。複数の建築物は全体的に統一された外観を呈しおり、イタリア語で Piazza dei Miracoli、「奇跡の広場」と呼ばれ、広場として1987年にユネスコ世界遺産(文化遺産)として登録されたのです。


ミラコリ広場

ピサの斜塔はなぜ傾いている?わざと? 自慢できる豆知識

ピサの斜塔が傾いているのはわざとではありません。この塔は、建設中に地盤沈下により傾き始めたことから「斜塔」として知られるようになりました。
1173年に建設が始まりましたが、地盤が軟弱だったために建設途中で傾き始めたのです。その後も工事が進められ、1372年に完成しました。
この斜めに傾いた塔は、建築技術の失敗と見られる一方で、その独特な形状が逆に観光名所としての価値を高めています。地盤の地質の為に傾きが一時はなんと5.5度まで進み倒壊も危惧されていた斜塔。1990年から改修工事を行い、約10年以上の時を経てようやく一般公開となりました。

ピサの斜塔の内部はどんな感じ?

ピサの斜塔の内部は他では見ることのできない不思議な魅力でいっぱいです。

塔の内部には251段の螺旋状の階段があり、10分~30分くらいで最上部まで登れます。内部は非常に狭く、狭い階段は登る人と降りる人がすれ違うのがやっとの幅ですが 所々に小さな踊り場もあるので「ちょっと休憩」も可能です。
800年以上の歴史の中で、数え切れないほどの人が歩いたため、石の階段の中央部が凹み、磨いたようにツルツルになっています。塔が傾いているため、階段を上り始めるとすぐに平衡感覚がおかしくなったような感覚になります。屋上に出る直前の階段は、螺旋のカーブが急で、ステップも小さくなっていてちょっとした冒険気分。建物の下部はロマネスク様式で、上部はゴシック様式という面白い構造になっています。
登り終えて最上階まで着いた時は その景色に感動です ☆彡
美しい造形と狭い空間、傾斜、これらによって生み出される異世界のような感覚は、忘れられない体験となるでしょう。
入場時はバックなどの持ち込みはできないので入り口近くのロッカーに預け、身軽な恰好で登りましょう。
※注:8歳未満のお子さんは安全の為に残念ながら登る事ができません。

ピサの鐘の音

ピサの斜塔周辺(ドゥオーモ広場)の見どころ

ピサの斜塔は、ピサ大聖堂(ドゥオーモ)と洗礼堂とともに「奇跡の広場(Piazza dei Miracoli)ピアッツァ・デイ・ミラーコリ」に位置しています。この広場自体が見どころ満載で、以下のような観光スポットがあります:

ピサ大聖堂(ドゥオーモ):壮大なロマネスク様式の大聖堂で、内部の美しいモザイクや彫刻が見どころです。
洗礼堂:円形の建物で、内部の音響効果が素晴らしく、定期的に行われるアカペラのデモンストレーションは必見です。
墓地(カンポサント):歴史的な墓地で、美しいフレスコ画が保存されています。

ミラコリ広場を上から見たパノラマ(Photo by Siegfried Poepperl: https://www.pexels.com/photo/aerial-view-of-pisa-cathedral-7725509/)

お決まりの斜塔を支えるポーズで撮影中の人々(Photo by Sabina Kallari: https://www.pexels.com/photo/city-man-people-woman-14891460/)

斜塔に登りテラスから360度の眺めが望める

塔に入って観光するのは安全?

塔の傾斜は建設当初から地盤の問題があり、時間とともに徐々に大きくなっていきました。1990年には最大5.5度まで傾いていましたが、現在は約3.99度に是正されています。現在では塔が倒壊しないよう、対策が取られています。積み上げている石の厚みを変えたり7つある鐘の重さをすべて異なるものにし、バランスを取ったりなどの工夫も。その他にも定期的に改修工事を行い、傾斜を是正することで安全には十分な配慮がされています。

洗礼堂

ピサの斜塔 の営業時間・登るための所要時間は?

営業時間:季節によって異なりますが、夏季は午前9時から午後8時(10時まで開いている日もあり)、冬季は午前9時から午後6時(30分前までの入場要)まで開いています。セレモニーやイベント等でオープン時間が変わる事もありますので 訪問前に公式サイトで最新の営業時間を確認しましょう。

所要時間:塔の頂上まで登るには約15分~30分かかります。階段は狭く急なので、動きやすい服装と靴をおすすめします。

定休日:特定の定休日はありませんが、セレモニーやイベント等で変わる事もありますので訪問前に公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします

注意事項:塔に入れる人数には制限があります。15分置きの1枠に25名までとなりますので、混雑してチケットが買えないという事態も。事前にツアーやチケットの予約をしておくのがおすすめです。

ハイシーズンは混雑まちがいなしの人気スポット。確実に入場したいなら、定休日や 季節によって変わる営業時間の心配をしないで観光できるマイバスのフィレンツェ発着 ピサ斜塔観光ツアーの利用が安心ですね。

ピサの斜塔で旅の思い出に浸ろう

広場でゆったり過ごす人も

素敵写真のアイデアに(Photo by Francesco Sgura: https://www.pexels.com/photo/hand-holding-glass-orb-in-front-of-leaning-tower-of-pisa-in-italy-4161901/)

👇その他 お勧めスポット👇

ツアーには観光箇所として含まれませんが、ピサでお時間がある方には 以下のスポットもお勧めです ☆

ピサ大学植物園 斜塔以外にもある!ピサの観光スポット

ピサ大学植物園は、1543年に設立された世界最古の大学附属植物園です。単なる庭園ではなく、「植物学を研究する庭園」として創設され、約480年の歴史を持ちます。ピサ市内に位置し、大学や研究機関が植物学研究のために用いる植物を収集・分類・栽培し、標本を保管する重要な施設です。植物学の発展に大きく貢献してきた歴史的価値があり、現在も研究施設として機能しています。

サンタ マリア デッラ スピーナ教会 ピサのおすすめ観光スポット

サンタ マリア デッラ スピーナ教会は、イタリアのピサにある13世紀建造の小さな教会です。アルノ川沿いに位置し、その美しい白いファサードと繊細な装飾が特徴的なゴシック様式の建築物です。小規模ながら、凝った装飾と優美な外観から教会の見た目のかわいらしさにファンになる人も多いのだとか。ピサの街並みの中でひときわ目を引く存在で観光名所として知られています。中心部にあり観光客が訪れやすく、ピサの豊かな歴史と芸術を象徴する建造物として多くの人々を魅了しています。

ピサ国立博物館 ピサのおすすめ観光スポット

ピサ国立博物館は、イタリアのピサ市内、サン・マッテオ教会の建物内に位置する美術館です。中世の彫刻や絵画の貴重なコレクションを所蔵しており、特に12世紀から14世紀のピサ派の作品が充実しています。
展示内容には、中世の彫刻作品、ピサ派の絵画、金細工や陶器などの工芸品、考古学的な出土品が含まれます。歴史的建造物を利用した美術館自体も見どころの一つです。ピサの豊かな芸術的・文化的遺産を知ることができる場所であり、美術史研究者にとっても重要な施設です。ピサの斜塔やドゥオーモ広場以外の重要な観光名所として、多くの訪問者を魅了しています。

【現地スタッフが体験!!】ピサのオプショナルツアー

子供を2人連れてのお盆時期のピサ旅行に行きました。イタリア在住の筆者でも自力で列車で行った場合の 駅→ミラコリ広場移動距離や、ハイシーズン人気観光地の混雑を考慮し、現地発着オプショナルツアーを利用しました。往復共 バスでゆったり行ける、日本語の詳しい説明がある、時間管理がしっかりされていて、写真撮影してくれたり 親切なガイドさんんサービスのおかげで安心して楽しむ事ができました。日本語ガイド付きのマイバスのフィレンツェ発着 ピサ斜塔観光ツアーのご利用をお勧めします!

大聖堂内部 - 現地ガイドさんに勧められて入場したところ 装飾が素晴らしくて感動してしまいました!お勧めです。(筆者撮影)

この記事を書いたレポーター

BOCCAさん

エリアから探す

地図から探す

記事タイプから選ぶ

旅のテーマから選ぶ

旅行スタイルから選ぶ

日付から選ぶ