~バリ島のニュピとオゴオゴの楽しみ方~

JTBインドネシア
バリ子

ニュピとは

バリ島のお正月「ニュピ(Nyepi)について」ご紹介いたします。
ニュピ(Nyepi)は別名・静寂の日(サイレント・デイ)と呼ばれています。西暦の3月ごろにあたるこの日をニュピと言います。

他国でお正月というと町をあげて華やかに賑やかな行事事。しかし、バリ島では一日中、電気やガスを使わない、人も外出しない、交通手段の空港や港、車やバイクも禁止。宿を含め、ほとんどの施設が閉鎖され、観光客も、異教徒でも外国人でも例外なくこの法律が適用される特別な日です。

バリ島の人々は、バリ・ヒンドゥー教を信仰し「ウク暦」と「サカ暦」の二つの暦に従って生活していります。ニュピは、その「サカ暦」の新年にあたり、バリヒンドゥー教徒にとって1年で最も重要な日であり、インドネシアの祝日に指定されています。

ニュピ当日の夜明け(だいたい朝6時頃)から翌日の夜明け(だいたい朝6時頃)までは、労働・外出・火・電気(灯り)の使用・殺生なども禁じられます。

欲望や願いを捨て静寂な時の中で悪霊が去るのを瞑想して待ちます。

今にも動き出しそうなオゴオゴ

賑やかな前夜祭

前夜祭はオゴオゴとともに島をあげての一大行事が行われます。
ニュピの前夜、バリ・ヒンドゥーが信仰されている場所では、各バンジャール(村よりも小さな自治体)毎に用意されたオゴオゴという大きな怖い鬼のお神輿(おみこし)みたいなのが町中を練り歩きます。イメージとしては、ねぶた祭りのようなイメージです。オゴオゴの場合は一般の人たちの手作り人形であるというところがスゴい!!さすが手先の器用なバリ人だからこそできる技です!!

前夜祭は、オゴオゴを50人から100人位の若者男性が担ぎ、女性達は灯りや鳴り物を持って村中を練り歩きます。最終的には海まで運んで、このオゴオゴを焼き払うという儀式です。
オゴオゴによって、その土地に潜んでいる魔物を呼び寄せ、海に運んで焼き払うことで、静かに正月を迎え、平和に暮らせると信じられています。

魔物を退治するために、オゴオゴの製作には多くの時間と費用をかけています。自治体が一体となてって制作されたオゴオゴは必見です。そのオゴオゴを先頭に、伝統楽器ガムランを鳴らし練り歩きます。悪霊は騒音が苦手なので可能な限り慌ただしい驚かせるような音を鳴らします。かなりの音量らしいです・・

ニュピ当日は

賑やかなオゴオゴ祭りを済ませた翌日のニュピは、島全体から一切の人工音と灯りも火も消えます。
完全な静寂が訪れると、バリ人達は家でヒンズーの神々に祈りを捧げ、過去一年の反省と今後一年の過ごし方について考えます。(ニュピ当日のだいたい朝6時頃から翌日のだいたい朝6時頃までの時間です)

この日だけは、国際・国内を問わず飛行機の離発着も停止され、道路に車、バイクも走らない、外出ができないので、街中には人が歩くこともなく、歩いているのは多分動物だけ。

限られたホテルのみ、敷地内に限って最低限の電気火気の使用が許可されています。それでも普段より明かりを減らしています。朝6時頃から翌日のだいたい朝6時頃まではホテルの敷地外へ出ることはできません。昼間はプールで泳いだり、ゆっくり本を読んだり、静かな1日をお過ごしください。晴れれば夜は満点の星空を楽しめます。バリ島中心部は、毎日車やバイクなどの排気ガスが酷く星空は見えないことも多いですが、この日の空気は澄んでいますので夜の空気と星空を眺めてみてください。南半球の満点の星空が見れるはずです!

ニュピ前夜のレギャンビーチ サンセット

人がいないクタビーチ前のビーチウォーク

ニュピの備えは

ニュピ前日の正午過ぎからは、レストランやスーパーが次々閉まり始めます。
観光客は前の日か、遅くとも午前中までに必要な買い物を済ませておきましょう。

夕方からはオゴオゴ準備で、主要道路が閉鎖されます。車やバイクに頼らず、ホテルから徒歩圏内にいてください。

ホテルに滞在される場合、レストランの営業については事前にホテルにご確認ください。元々ニュピパッケージが用意されているホテルや、食事が別料金になったり、レストランの休業で事前に持ち込みが必要なこともあります。

ニュピの前夜に行われるオゴオゴは、交通規制があるので、歩いてホテル近くのオゴオゴを見物に行った方が無難です。ホテルの近くでオゴオゴが行われるかどうか、事前に確認したほうがいいですね。

地元民も観光客も、敷地外や公道へ出ると警備員や警察官に逮捕される程徹底した警備体制です。ホテルステイを楽しみましょう。

病院の治療器具で電力を要する物は使用禁止対象外となっています。万が一、ケガや発病の際はホテルスタッフを通してご連絡を。パトカー同伴で病院へ向かいます。ご自身で勝手に行くことはできません。

ニュピ当日は飛行機の発着も禁止されるので、到着日帰国日には設定しないように。

ホテル内のプール

最後に

色々制限はあり、ニュピを含む日程での旅行を避けるグループも多いかと思いますが、バリ島の静寂な夜と珍祭りを楽しむ貴重な機会にもなります!

今年は楽しみだったオゴオゴの前夜祭が中止となり、オゴオゴを担いで練り歩く様が見れませんでしたが、来年こそは見たいと思います!!
~~ご一緒にいかがでしょうか!?~~

オゴオゴ

この記事を書いたレポーター

バリ子

エリアから探す

地図から探す

記事タイプから選ぶ

旅のテーマから選ぶ

旅行スタイルから選ぶ

日付から選ぶ