フォンテーヌブロー城(宮殿)とバルビゾン村とは?魅力を解説
歴代の王族が愛したフォンテーヌブロー城(宮殿)とは?
フォンテーヌブロー宮殿はフランスの首都パリから南東に約70キロ、セーヌ=エ=マルヌ県にあるフランスで最も大きな宮殿。
宮殿は広大で美しい森と庭園に囲まれており、世界遺産にも登録されています。
フォンテーヌブロー宮殿は12世紀から19世紀まで800年という長い年月の間フランスの国王や皇帝に愛されてきました。
当時利用されていた豪華な居住スペースや美しいな装飾が施された回廊なども入ることが出来るため、現代では味わえない王族の暮らしや文化を間近に感じることができます。
フランソワ1世からルイ16世まで歴代の王達が増改築が繰り返したため、年代によって造りが異なり、宮殿内では様々な時代の建築様式を同時に観ることができ、見どころ満載の観光名所です。
フォンテーヌブロー宮殿までの行き方
フォンテーヌブロー宮殿はパリのリヨン駅から電車で約45分のところにあるフォンテーヌブロー アボン(FONTAINEBLEAU AVON)駅が最寄り駅。
駅からバスで15分ほどで到着します。
所要時間
フォンテーヌブロー宮殿見学の所要時間は1時間半~2時間程です。
庭園も見学する場合は、半日もあればゆっくり散策できるでしょう。
美しい森に囲まれた宮殿と優雅な庭園の魅力
フォンテーヌブロー宮殿にある広大な庭園は、その美しさと優雅さが当時のまま残されています。
庭園にはルネサンス庭園と英国式庭園があり、英国式庭園はナポレオン1世によって現在の姿に改修されました。庭園の中央にはディアヌの噴水があり、この庭園は『ディアヌの庭園』と呼ばれています。
フォンテーヌブロー宮殿を囲む森はもともと王の狩猟場として利用されたこともあり、「狩りをするディアヌ像」など、狩りをイメージした装飾を様々な場所で見ることができます。
エルバ島へ流刑されるナポレオン1世が臣下に向かって別れのあいさつをした「別れの中庭」や、アンリ4世が建設した全長1200mもの運河など、歴代の王達が残してきた庭園の様々な景色を観ることができます。
また、優雅で広々とした庭園なので散策や休憩におすすめです。
フランソワ一世のルネサンスへの想いが込められた「フランソワ一世の回廊」
国王の住居スペースと三位一体礼拝堂をつなぐ全60メートルにも及ぶ回廊。イタリア・ルネサンスに魅了されたフランソワ1世が、イタリアの芸術家ロッソ・フィオレンティーノに命じて造らせました。
優雅で美しい回廊は、ロッソが集めたイタリアやフランスの画家や彫刻家がフラスコ画やスタッコ(化粧漆喰)の豪華な彫刻を施し、「ルネサンスの最高傑作」と呼ばれています。
回廊ではフランソワ一世を表す「F」という文字などもあり、フランソワ一世のルネサンスへの想いも感じられます。
王族や貴族たちが舞踏会などを楽しんだ「舞踏の間」
歴代の王や貴族たちが華やかな舞踏会などを行ったルネサンスの香りの漂う豪華な空間。長さ30m、幅10mの広間にあるアーチ状の柱には豪壮なフレスコ画が施されており、息をのむ美しさです。
狩猟の女神ディアヌが描かれた「ディアヌの回廊」
フォンテーヌブロー宮殿内で一番長さがある約80メートルの「ディアヌの回廊」。ディアヌの神話と国王の戦勝をテーマに装飾されている空間をナポレオン1世と3世が修復・改造し、ナポレオン1世の蔵書約1万6千冊が所蔵されています。
天井に描かれた狩猟の女神ディアヌをはじめ、優美で洗練された装飾が施された空間となっています。
皇帝ナポレオン一世も暮らしていた「歴代王族達の居住空間」
宣誓の儀式などが行われた「玉座の間」は金色で彩られた剣、王冠などが飾ってあり、豪華で威厳のある雰囲気。以前は歴代の王の寝室でしたが、ナポレオン一世が「玉座の間」に改修しました。
その他にも、ナポレオン一世が使用した「皇帝の寝室」、歴代の皇后たちが使用した「皇后の寝室」、ルイ16世がマリー・アントワネットにプレゼントした「マリー・アントワネットの部屋」などがあります。
「皇后の寝室」には、マリー・アントワネットが革命前に注文したベッドもそのまま置いてあります。
美しく華やかに装飾された室内は、王族達の贅沢で豪華な暮らしぶりを想像させます。
ナポレオン一世が使用した貴重な品や部屋が観れる「ナポレオン一世博物館」
「ルイ15世の翼館」にあるナポレオン一世博物館。ナポレオンが戴冠式で実際に使用した武器や剣、工芸品などが展示されています。ナポレオンが紋章として用いた鷲のマークがついた剣や、最初の妻のジョセフィーヌの肖像画も多く飾られています。
また、陶器の展示室にある食器や、ナポレオン一世が野営をする際使用したテントなど、ナポレオン一世の生活用日を観ることができます。
革命家、そしてフランスの皇帝ナポレオン一世の存在を身近に感じることが出来るでしょう。
王族たちが毎日ミサに参加した「三立一体礼拝堂」
ルイ15世の結婚式や、ナポレオン3世の洗礼式が行われた「三立一体礼拝堂」。
国王と王妃は、毎日階上席でミサに参加しました。
「三立一体礼拝堂」の中にある宗教をテーマとした天井画と美しく描かれた見事な絵画たち。大きな窓から光が差し込み神々しく輝いている礼拝堂は、見るだけで心が洗われるようです。
バルビゾン村とは?
フォンテーヌブロー宮殿の森に隣接するバルビゾン村。バルビゾン村を愛したミレーの石造りのアトリエや、ルソーの家、ドラクロアが宿泊したカンヌの宿などがある芸術の街。美しく緑豊かな森と素朴な村は多くの印象派の画家たちに影響を与えました。現在でもミレーの「晩鐘」にあるような村の面影をみることができます。
当時の面影が残っている「ミレーのアトリエ」(美術館)
倉庫だった部屋をミレーがアトリエに改造しました。外観は当時のままですが、現在室内は改装され、多くの絵が飾れています。
ミレーが使用していたパレットや、手紙、デッサン、スケッチ、写真なども展示しており、ミレーの日常も感じ取れるでしょう。
芸術に人生を捧げ、愛するバルビゾンで命尽きるまで過ごしたミレーを通して、バルビゾン村の魅力をより感じることが出来ます。
【現地スタッフが体験!!】広大な森に囲まれたフォンテーヌブロー城とのどかな田園風景が広がるバルビゾン村を訪問。パリ郊外を専用車で効率よく廻ります!
フランスの歴史、そしてナポレオンの形跡を辿るのに欠かせないフォンテーヌブロー城。長い歴史を持つこの城は7代の王によって増改築が繰り返されました。城内の調度品はフランス革命時に全て売り払われましたが、その後ナポレオンによって新調され、調和の取れた美しい室内装飾に目を奪われます。
パリの喧騒を離れて、バルビゾン村では徒歩散策を楽しめます、ミレーのアトリエなど、印象派絵画の世界が目の前に広がります。
どちらも個人ではアクセスが難しいのでパリから専用車で直行出来るツアーが断然お勧めです。
フォンテーヌブロー城(宮殿)とバルビゾン村をセットで楽しもう♪
歴代の王族やナポレオン一世の豪華な暮らしぶり、優美な装飾を観れるフォンテーヌブロー宮殿。
一方、その豪華さと対比するように存在する素朴でのどかな風景のバルビゾン村。
フォンテーヌブロー宮殿とバルビゾン村は当時の芸術的な風景が残り、どちらも外せない観光名所。
幅広い年代の芸術や文化、当時の人々の生活に触れながら、魅力的なフランスのフォンテーヌブローの文化を体感できます。