白夜の森でハイキング!北欧ヘルシンキのヌークシオ国立公園
「森と湖の国」として知られるフィンランド。その首都ヘルシンキはバルト海に面した港を中心に、美しく整った街並みが北極圏の青い空によく映えます。
コンパクトで歩きやすいヘルシンキへ訪れたら、少し足を延ばして自然溢れる国立公園をアクティブに散策しませんか?夜中までずっと明るい白夜のシーズンには、ちょっと不思議な夜のピクニックも楽しむことができ、その貴重な体験に心も体もリフレッシュできること間違いなしです!映画「かもめ食堂」でキノコ狩りをした森の公園として有名なヌーシオク国立公園の楽しみ方、行き方をJTB現地スタッフがご案内します。
映画「かもめ食堂」で一躍注目の的になったヘルシンキ
フィンランドの首都ヘルシンキは、国土南端のバルト海に面する港町。500年以上の歴史がありながら人口は64万人。こぢんまりとした美しい街です。首都から少し郊外へ出るだけで、広大な森林とその合間に点在する湖を目にすることができるんですよ。郊外の美しい自然の景色を見ていると、この国のフレーズ「森と湖の国」を実感します。
フィンランドとヘルシンキが、日本人にとってぐっと身近になったのは、映画「かもめ食堂」がきっかけかもしれません。ヘルシンキで日本人女性が開業した和食レストラン(というより食堂)が、少しずつヘルシンキの人々に受け入れられていく過程が、彼女と彼女を支える人々の穏やかな日常とともにきめ細かく描かれて大ヒットした作品です。映画をご覧になった方も多いのではないでしょうか?
映画の中で特に印象的なシーンが、主人公の友人がキノコ狩りに訪れる森の風景。
白樺の木立、日差しが明るく差し込む森の中で、あちこちに生えているちょっと変わったきのこをのんびりと摘んでいるキノコ狩りのシーンの舞台となったのは、ヘルシンキからもアクセスの良い「ヌークシオ国立公園」という場所です。
ヌークシオ国立公園で森と湖の国を実感!
映画でキノコ狩りの舞台となったのは、ヘルシンキの西約35kmにある「ヌークシオ国立公園」。
車で訪れると約45分と、ヘルシンキから一番近い国立公園で、広大な園内にはなんと43か所もの湖沼が!森と湖の清々しさを満喫できるハイキングコースが整備されていて、手軽に訪れることのできる自然公園として、ヘルシンキの人々にも親しまれているのです。
森そのものにアップダウンが少ないので、自然の中で気楽に体を動かせるのが魅力です。白樺の木立の間に延びる土の道を歩いていると、自ずとリフレッシュした気分に。
慣れない海外の森のハイキングで迷ったりしないだろうか・・・と不安に感じられるかもしれませんが、ヌークシオ国立公園なら大丈夫!園内ハイキングコースの樹木などに、ルートごとに決められた色のマークが付けられているので、とても分かりやすくて安心です。ルートで迷うことを気にすることなく、森のマイナスイオンをたっぷり浴びながらアクティブに体を動かして、爽快な気分を心ゆくまで満喫してください!ヌークシオ国立公園の自然をもっと知りたい方は日本語ガイド付きのツアーへの参加もおすすめですよ。
ヌークシオ国立公園の人気ルートは夏の白夜の散策がおすすめ!
園内には何本ものコースがありますが、手軽に楽しめて観光客にも人気があるのは、「プナリンナン」「コルピン」「ハウカランピ」という3つのハイキングコースです。それぞれのコースの特徴をご紹介します。どのコースを歩くか決める時の参考にしてみてくださいね!
「プナリンナン・ハイキングコース」
コースカラーは赤。全長約2kmと短いなだらかなコースで、どんな方でも楽しんで歩くことができます。森の中を歩きながらハウカランピ湖、ヴァルグランピ湖の傍を歩きます。所要時間は1~1時間半程度です。
「コルピン・ハイキングコース」
コースカラーは黄色。この3つのルートで最も長い約7kmのコースで、4つの湖沼を巡りながら歩きます。少し長めの距離に加え、多少アップダウンがあるため、この3本のハイキングコースの中では一番歩きがいのあるコースです。所要時間は4時間程度です。
「ハウカランピ・ハイキングコース」
コースカラーは青。最もポピュラーで一番人気が高い約4kmのコースです。所要時間は2~2時間半程度で、森、湖、木道、ちょっとした岩山など途中にさまざまな自然もあり、とバラエティーに富んだコースです。
冬にはスキーで森の散策を楽しむことができたり、どの季節に訪れても楽しいヌークシオ国立公園ですが、ぜひ訪れていただきたいのは初夏~秋にかけての期間。特に夏は、日中だけでなく白夜の中の散策が楽しめるのでおすすめです!
夏のヌークシオ国立公園を存分に楽しむためのTips
ヘルシンキの日没は夏至(6月20日前後)の22時48分頃が最も遅いのですが、7月20日なら22時16分頃、8月10日は21時27分頃、8月31日でも20時26分頃、と夏の間は日没後もしばらくの間、ほんのりした明るさが続きます。日中に街で観光やショッピングをした後、夜はちょっと幻想的な白夜の森の散策を楽しむのがイチオシの過ごし方!
また、ヌークシオ国立公園はとても広く、東西南北に入口がいくつかあります。初心者にはオプショナルツアーの利用がおすすめですが、個人でハイキングコースを訪れたい場合には、以下のアクセス方法も便利です。
タクシー利用
ヘルシンキから約45分
電車、バスなど公共交通機関利用
中央駅からE、L、S、Uのいずれかの列車で「Espoo」駅まで約30分
→バス停「Espoon asema」から市バス85番、85K番のバスで「Haukkalammentie」まで約25分
→そこから公園入り口まで徒歩で約30分
太陽が沈まず地平線をなぞる本格的な白夜を体験できるのは、フィンランドでも北のラップランド地方などごく一部に限られるのですが、日がなかなか沈まずほんのり明るい白夜であれば、最南部のヘルシンキでも十分にその雰囲気を体験できます。明るくも暗くもない不思議な白夜の中で自然いっぱいの森の中で体を動かすのは、日本ではできない貴重な体験。ゆったりとした大自然に囲まれたリフレッシュ時間を過ごしに、ぜひヘルシンキへ遊びに来てくださいね!
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