サグラダ・ファミリアの完成はいつ?世界遺産に登録された理由を紐解く
サグラダ・ファミリアの完成予定は2026年⁉
1882年に着工したサグラダ・ファミリアの建築。
100年以上経った現在もなお建築工事が続いていますが、設計した建築家ガウディの没後100年にあたる、2026年に完成予定と言われていました。
しかし、コロナ禍の影響により大幅に建築が遅れてしまい公式発表された内容によると2026年に完成するのは、塔の中で一番高い「キリストの塔」と言われています。
また、公開された完成予想図の動画は想像以上の景観!
イメージ動画ですが、洗練されたデザインと壮大な佇まいは多くの人々を魅了し、実際に完成する日が待ち遠しくなるほどです。
サグラダ・ファミリアが完成しない理由
サグラダ・ファミリアが完成しない主な理由は、ガウディが示した明確な設計図がないこと。
ガウディはサグラダ・ファミリアのスケッチ画を数多く描いていましたが、1936年ごろのスペイン内戦によりほとんど消失しました。ガウディの工房に保存されていた限られた設計図をもとに建築を進めていくため、以前は確かな情報もなく工事は難航し、完成に時間がかかるそうです。
しかし現在では10年程前から使用されている3Dモデルにより大幅に進んでいます。
未完の聖堂|サグラダ・ファミリアとは
カトリック教会のバシリカであるサグラダ・ファミリアは、スペインのバルセロナにあります。聖家族贖罪教会という意味があり、イエスキリスト・聖母マリア・養父ヨセフに捧げる教会の聖堂として着工されました。
カタロニア・モダニズム建築で最も有名な作品の一つとしても知られており、抽象主義と自然主義の芸術が混在した彫刻は唯一無二の表現です。
優雅で美しい建築様式と洗練された彫刻は人々の心を魅了し、未完でありながら、バルセロナのシンボルとして多くの人に愛されています。
未完のまま世界遺産に登録された理由
2005年にアントニ・ガウディの作品群の一つとして、世界遺産に登録されました。
ガウディを象徴する独創的なデザイン、建築スタイルなどの表現が傑作であったため評価された、と考えらえます。
ユネスコ世界遺産に登録されているのはガウディが手掛けた生誕のファサード、そして地下礼拝堂のみと記載されています。
教会まるまる世界遺産と思いきや、同じ建物でも場所によって分けられるのは驚きですね。
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サグラダ・ファミリアの観光スポット
サグラダ・ファミリアには3つのファサード(門)があり、このうち生誕のファサードと受難のファサードは完成していますが、キリストの栄光と人類の永遠をテーマにした栄光のファサードは完成していません。
それぞれのファサードではイエスキリストの感情を表しており、見る場所によって雰囲気が大きく変わるので、何度訪れても新しい発見ができるでしょう。
イエスキリストの喜びを表現した「生誕のファサード」
1930年に完成した生誕のファサードは、キリストの生涯を示されていることから、石の聖書とも呼ばれます。使徒4人を表現した4本の鐘楼(塔)、聖家族に捧げた「希望の門」「慈愛の門」「信仰の門」で構成されています。希望の門は聖ヨセフ、慈愛の門はキリスト、信仰の門はマリアに捧げているのだそう。
それぞれの門で飾られている彫刻像は以下になります。
【慈愛の門】
・東方三賢人の礼拝
・イエスの生誕
・羊飼い達の礼拝
・合唱する子どもたち
・楽器を弾く天使
・受胎告知
・聖母マリアの戴冠
【希望の門】
・聖家族のエジプト逃避
・ローマ兵による嬰児虐殺
・聖アンナ
・イエスとヨセフ
・聖ヨアキム
・マリアとヨセフの婚姻式
【信仰の門】
・聖マリアのイザベル訪問
・ヨセフとマリア
・大工のイエス
・洗礼者ヨハネ
・聖ザカリヤ
・イエスキリスト
・シメオンに抱かれるイエス
それぞれの門にはブロンズ製の扉が設置されていますが、この扉を手掛けたのは日本の彫刻家だそうです。ツタやバラなど、聖家族をイメージした彫刻デザインをじっくり鑑賞するのもサグラダ・ファミリアの見どころです。
光り輝く幻想的な空間「大聖堂内部」
サグラダ・ファミリアの聖堂内は神と信者が一つになる場所を目的としています。外観は壮大な印象ですが、内部は神々しい雰囲気に包まれており、心が洗われるような感覚を体験をできるでしょう。
ガウディは聖堂内部を自然あふれる空間でイメージしており、柱や天井は樹木を表現し、自然の美しさを感じられます。
さらに聖堂内部には鮮やかに輝くステンドグラスが、神秘的な空間を創り出します。生誕のファサードのステンドグラスは喜びに満ち溢れた場面を、受難のファサードのステンドグラスは悲しみを連想できるでしょう。
ガウディが眠る「地下礼拝堂」
聖堂内部は多くの観光客で賑わう一方、地下礼拝堂は荘厳な雰囲気が特徴です。ここは、ガウディが最初に手掛けた場所でもあり、ガウディが眠る場所でもあります。お墓は眺めることも可能です。
礼拝堂だけでなく博物館もあり、ガウディのデッサンや模型などが展示されています。とくにサグラダ・ファミリアのデザイン元となった逆さづり模型も鑑賞できるので、ぜひ立ち寄りたいスポットです。
ただし通常は立ち入ることができず、ミサ開催日やツアーの場合のみ入場できます。
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塔に登ってバルセロナ市内の景色を一望!
両親がスペインに遊びに来たので、せっかくならと思いサグラダ・ファミリアの塔へのぼった時のことです。行きはエレベーターでスイスイあがり素晴らしい景色に感動!
地上からは見ることのできない建築中の様子や、モニュメントが間近で見た経験は今でも忘れません。
バルセロナの景色を楽しみながら写真も撮り、さあ降りようと思い下を見たらそこには「かたつむり」のような渦を巻いた終わりのなさそうな螺旋階段がありました。
どこまでも続く階段に吸い込まれそうな気持ちになりながらも地上に到着。
後で分かったことですが階段は約400段あったそう。
今では素敵な思い出ですね。
スペイン随一の絶景「サグラダ・ファミリア」で受け継がれた歴史を感じる
未完の世界遺産であるサグラダ・ファミリアは、イエスキリストの生涯や苦悩を肌で感じられる大聖堂です。
ひと目すると、壮大な建物とガウディの独創的な彫刻デザインに魅了されることでしょう。
ファサードに飾られた彫刻像には一つひとつ意味が込められているので、じっくり鑑賞して聖家族の感情や魂を感じるのもおすすめです。
さらに、それぞれのファサードの上まで行くと、バルセロナ市内を一望できます。見る位置によっては、彫刻像を近くで見られる場合も。装飾デザインを細かく鑑賞できるので、よりサグラダ・ファミリアの魅力を知ることができます。
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その他スペインの世界遺産サグラダファミリアは、天才建築家アントニ・ガウディの未完の傑作として知られ、天に伸びる塔と色彩豊かなステンドグラスが織りなすキリスト教の世界観が訪れる者を圧倒します。世界中の人々が完成を待ち望む世界遺産サグラダファミリア、バルセロナ観光のハイライトとしてぜひ訪れたいスポットです。