世界遺産グレート・バリア・リーフに浮かぶ楽園、グリーン島(2024年度版)

オーストラリアを代表する海を1つ挙げるなら、世界遺産に登録されたグレート・バリア・リーフでしょう。この広大なサンゴ礁は、南北に全長約2000kmに渡り続き、世界最大の規模を誇ります。当然、ダイビングやシュノーケリングにおすすめのポイントは無数ありますが、ナンバーワンはやはりグリーン島。人気の秘密をご紹介します。

グリーン島はクイーンズランド州ケアンズから27km沖合に浮かぶ島で、国立公園に指定され、自然環境や生態系は保護の対象となっています。ですから、ケアンズから出かけるグレート・バリア・リーフの観光ポイントの中で、長年、圧倒的ナンバーワンの人気を誇りながらも、その美しい景観は今も健在です。

ほとんどの観光客は、ケアンズやパームコーブなど、近隣の町に滞在しながら、日帰りでグリーン島を訪れますが、島内には客室50ほどの高級リゾート「グリーンアイランド・リゾート」があり、宿泊も可能。日本から直行便が乗り入れるケアンズ港からは、船で約50分。小さな島なので、40分ほどあれば歩いて1周できます。

もともとサンゴが堆積してできた島なので、周辺をふちどるビーチは、本当に真っ白！太陽の光を反射して、まぶしいほどです。先住民族アボリジナルの言い伝えによると、大昔のグリーン島は、現在の4倍ほどの大きさがあったとか。一方、島の中央には、青々とした熱帯雨林が茂り、鮮やかなグリーンが周囲の青い海と調和しています。グレート・バリア・リーフのサンゴ礁と、熱帯雨林が両方楽しめるという稀有な条件を満たしている点が、グリーン島の大きな特徴といえるでしょう。

ただし、島内に天然の湧き水や川などはないため、島内では、植物を育てるために雨水をためて使用しているそうです。またリゾートなどでは、海水淡水化装置を利用しています。美しい島を快適に楽しめるよう、貴重な資源の最適活用に尽力している現地の人々の存在も、心に留めていただけると嬉しいです。

サンゴ礁の真ん中に浮かぶ島でありながら、色々な施設が充実しているのもグリーン島の魅力です。もちろん人気ナンバーワンは、透明な海でのマリン・アクティビティ。ここで初めて体験ダイビングに挑戦する方も多く、最初は緊張なさいますが、なにしろ海の中には、色鮮やかなサンゴやシャコ貝、カクレクマノミや熱帯魚と、夢のような景色が広がっているので、あっという間に海中世界に魅了されてしまいます。

ダイビングではたくさんの機材を装着しますが、もっと手軽に、マスクとフィン、呼吸するためのマウスピースをつけるだけで、気軽に海に飛び込み、魚たちやサンゴの様子を楽しめるのがシュノーケリング。さらにもっと簡単に海の中の世界を楽しみたい方には、なんとヘルメットを頭にかぶるだけで、水中散歩ができるシーウォーカーがおすすめです。

水着に着替えたくない、海に入らないで楽しみたい、という方には、グラスボトム・ボートがおすすめです。船の床が透明なガラス張りになっていて、そこから熱帯の魚たちを観察することができるので、小さいお子様から年配の方まで、どなたでもグレート・バリア・リーフの海の様子を楽しんでいただけます。あるいはヘリコプターに乗って、上空から珊瑚礁を眺める遊覧飛行という方法もあります。ラッキーな日は、イルカやウミガメを見つけられることも！

グリーン島では、陸上でも色々な楽しみ方があります。周囲1.6kmの島内を一周するアイランドウォークは、熱帯雨林の中を歩きながら、島の歴史や先住民の風習を紹介します。日本語の「島内自由散策ガイド」が用意されているので、とてもわかりやすいです。グレート・バリア・リーフの海洋生物を展示する博物館「マリンランド・メラネシア」では、ワニやウミガメの餌付けショーがあり、なんとワニの赤ちゃんを抱っこできます！

小さな島ですが、楽しみ方は無限大のグリーン島！自分にぴったりの過ごし方を見つけて、サンゴ礁での休日を満喫してください。