オーストラリアで世界遺産のサンゴ礁と熱帯雨林を見るならここ

JTBオーストラリア
こあらさん

世界最大のサンゴ礁、グレートバリアリーフと、恐竜の時代までさかのぼる世界最古の熱帯雨林。この2つが出会う稀有な場所がケープ・トリビュレーションです。クイーンズランド州デインツリー国立公園の北端に位置し、うっそうと茂る太古の森と、沖合にサンゴ礁が広がる美しい海岸線を同時に体験できます。

ケープ・トリビュレーションは、クイーンズランド州の北端にある岬で、広大なデインツリー国立公園の海側にあります。ケアンズからの距離は北へ約130km。ケアンズやポート・ダグラスから、レンタカーを利用して日帰りで訪れることができますし、現地のB&Bやリゾート施設に宿泊して、ゆっくり滞在することもできます。

ケープ・トリビュレーションの歴史と気候


18世紀末、この岬の沖合で、ジェームス・クック船長の「エンデバー号」が座礁したという事件が地名の由来で、「ケープ・トリビュレーション=苦難の岬」という悲劇的な名前がついてしまいましたが、現在は、2つの世界遺産、世界最古のクイーンズランド州の熱帯雨林と、世界最大のサンゴ礁、グレートバリアリーフが出会う稀有なスポットとして、またその美しい景観や豊かな生態系で、人気の観光スポットとなっています。

ケープ・トリビュレーションの気候は亜熱帯気候で、暑い雨季と、比較的涼しくなる乾季、2つの季節があります。雨季は12月から翌年4月までで、連日、30度以上の暑さ。我々人間にとっては、うっとうしくも感じる雨ですが、この地域の豊かな緑を維持するために、たっぷりの雨と湿度は欠かせない条件。実際、雨季になると、熱帯雨林はいつにも増して、活き活きと生命力にあふれます。

一方、乾期となる5~11月は、人間にとっても過ごしやすい時期。昼間もさわやかで、夜などは厚手の服が必要になることもあります。ただし、年間を通じて、突然の激しいシャワーはめずらしくありません。雨具は必ず用意しましょう。

豊かな森の木材資源は、伐採の対象となりましたが、1980年代になると、アマゾンよりもはるかに古い歴史を誇るデインツリーの熱帯雨林を保護しようという動きが活発になり、1988年に世界遺産に登録されました。現在も、この希少な太古の森にかける負荷をできるだけ抑えようと、デインツリー熱帯雨林の中に点在する宿泊施設やカフェなどは、自家発電を利用するなど、自然との共存を試行錯誤してます。

また広大なデインツリー国立公園を南北に分けるように横切っているデインツリー川には、橋は1つもありません。ここで暮らす人も、訪れる観光客も、川を渡るときは、北岸と南岸を往復しているケーブルフェリーを利用しています。ちにみに、ここには野生のクロコダイルも棲息していますから、もちろん遊泳禁止です。

太古の森では、ヒクイドリやクロコダイルに遭遇するかも!


デインツリー川の南側と北側では、同じ国立公園内とはいえ、それぞれ違った森の個性が楽しめます。ケープ・トリビュレーションまで続く北側の熱帯雨林は、この一帯の中でも、さらに古くからの自然がそのまま残っているエリアで、一説によると1億5000万年以上前と、ほぼ同じ森が残っているとか。つまり、恐竜が地球上を闊歩していた時代ということになります。うっそうと茂る木々、シダ類やソテツなどが醸し出す雰囲気は、確かに太古の時代を彷彿とさせます。希少な昆虫や動物、爬虫類などの住処でもあり、なかでも飛べない大きな鳥として有名なヒクイドリ(カソワリ)は人気者。森を散策しているときに、運よく遭遇することもあります。

デインツリー川からケープ・トリビュレーションまでの距離は、約20kmほど。このほぼ中間地点にあるカウ・ベイの集落には、ヒクイドリやクロコダイルを始め、熱帯雨林の生態系について詳しく紹介しているデインツリー・ディスカバリーセンター(Daintree Discovery Centre)があるので、ぜひ寄ってみてください。同センターでは、高さ23mのキャノピータワーから熱帯雨林の様子を観察したり、木の真ん中ほどの高さに設置された遊歩道を歩いたり、色々な視点から、熱帯雨林を楽しむことができます。またこのカウ・ベイの海岸線には、ジュゴンもやってくるそうで、ジュゴン(シー・カウ)が地名の由来とも言われています。

カウ・ベイからさらに10kmほど進むと、森が終わり、エメラルド色に輝くケープ・トリビュレーションの海岸線に到着します。ここからグレートバリアリーフのサンゴ礁の真ん中までは、船で45分ほど。ケアンズからは遠いダイビング・スポットなどを目指すダイバーたちの拠点にもなっています。目の前には、世界最大のサンゴ礁の海が輝き、振り返れば太古の熱帯雨林が延々と広がる-。こんなビーチは、ここ、オーストラリアのクイーンズランド州にしかありません。

南側のモスマン渓谷では、のんびり散策と水遊びを楽しんで

さて、デインツリー国立公園の南側には、のんびり水遊びも楽しめる、美しいモスマン渓谷があり、こちらもぜひ、訪れていただきたい、しっとりとした、緑と水の癒しスポットです。クロコダイルはいないので、爬虫類は苦手という方でも、安心して過ごせますよ。モスマン渓谷は、高級リゾート地、ポート・ダグラスから北西へ約20kmと近いため、リゾート滞在と組み合わせて、日帰りで楽しむのもおすすめです。夏場は、ぜひ水着とタオルを持参して、森の散策の途中で、川や滝、岩で出来た天然のプールでひと泳ぎしてみてください。

  • オプショナルツアー(現地発着)
    JPY23,217〜
    ※価格は予告なく変更になることがございます
    期間: ~2025-03-31
    世界遺産の世界最古の森・モスマン渓谷を散策するツアーです。ケアンズを出発し、まずは海辺のリゾートタウン・ポートダグラスへ。見晴台からの絶景をお楽しみ頂いた後は街を自由に散策、日曜日にはフリーマーケットも開催されています。その後世界遺産熱帯雨林モスマン渓谷を訪れます。アボリジナルスモークセレモニーと先住民族の文化を体験後、熱帯雨林内を散策。先住民族アボリジナル文化との触れ合いとマイナスイオン溢れる世界遺産の熱帯雨林を体験する充実の一日ツアーです。

この記事でご紹介したスポット

この記事を書いたレポーター

こあらさん

エリアから探す

地図から探す

記事タイプから選ぶ

旅のテーマから選ぶ

旅行スタイルから選ぶ

日付から選ぶ