世界遺産も!タスマニアは観光スポットが盛りだくさん
タスマニア島は、氷河期にできた独特の地形と自然が魅力の島。メルボルンから空路で1時間ほどで到着します。島とはいえ、オーストラリアを構成する州の1つでもあり、州都は南東にあるホバート(Hobart)。このほか、北部のデボンポート(Devonport)やロンセストン(Launceston)に空港があり、旅客を迎える玄関口になっています。
タスマニア島の年間の最高気温は23度前後、最低気温は3度前後と、オーストラリアの中では涼しく、また年間を通じて雨もよく降るところです。赤道からの緯度は、北海道とほぼ同じ。落ち着いた雰囲気と、しっとりと緑豊かな風景が特徴です。
海に囲まれているので、牡蠣などの新鮮な海の幸や、冷涼な気候が生み出す美味しいワイン、タスマニアン・デビルに代表されるめずらしい動物など、小さい島ながら、お楽しみはたくさん。また、アニメ映画ファンの間では、あの人気映画に登場する、魔女のパン屋さんのモデルになったのでは?とささやかれている可愛らしい「ロス村のパン屋さん(Ross Village Bakery)」も有名です。オーストラリアでは、今でも薪のオーブンを使ってパンを焼いていることで人気のお店です。
世界遺産・タスマニア原生地域を歩く
タスマニア島は、総面積の3割以上が国立公園や自然保護地域に指定されていることからも分かる通り、稀有な自然の宝庫。その最大の特徴は、氷河期から残る原生地域が今も残っていることで、太古の息吹が感じられます。
タスマニアならではの壮大な景色を堪能するなら、世界遺産に登録されている「タスマニア原生地域(Tasmanian Wilderness)」へ。ここは島固有種であるタスマニアン・デビルをはじめ、カモノハシ、ウォンバットなど、希少動物の生息地。また、氷河によって削りとられ、形が出来上がった山々やダイナミックな海岸線、氷河がとけた水できた数々の湖など、独特の地形と、他では見られない植物群は必見です。
世界遺産に登録されたエリアには、クレイドルマウンテン/セントクレア湖国立公園(Cradle Mountain/Lake St. Clair National Park)や、ハーツ・マウンテンズ国立公園(Hartz Mountains National Park)など5つの国立公園があり、湖でのマス(トラウト)釣りやボート遊び、雄大な山々でのハイキングなどを楽しもうと、毎年多くの人々が訪れます。セントクレア湖は水深190メートル。オーストラリアで一番深い湖でもあります。
牧歌的な村で開拓時代のノスタルジーに浸る
オーストラリアがかつて英国の流刑地だったのは周知の通りですが、19世紀のタスマニアはそのなかでも「最果ての流刑地」であり、オーストラリア本土から、多くの凶悪犯が送られていました。なかでもポート・アーサー(Port Arthur)は、かつて「脱出不可能な監獄」として恐れられた牢獄や、収容された囚人たちの強制労働により完成した建物などが多数、残っており、世界遺産に指定された「オーストラリアの囚人遺跡群(Australian Convicts Site)」の一部にもなっています。
ホバートからポート・アーサーまでは、南西へ93kmほど。日帰りドライブで訪れることができます。途中にあるリッチモンド(Richmond)の村も、ぜひ立ち寄りたい美しいところ。開拓時代にタイムトリップしたような牧歌的な風景に、うっとり癒されます。オーストラリアの歴史の原点を巡る観光地として人気は高く、なかでも19世紀前半に建てられたオーストラリア最古の石橋、リッチモンド・ブリッジ(Richmond Bridge)は必見。国の文化遺産に指定されています。他にも教会やジョージア建築様式の建物、リッチモンド刑務所(Richmond Gaol)など、1820年代当時の雰囲気がノスタルジックな街並みです。
オーストラリアでもここだけ!絶滅危惧種のタスマニアン・デビル
タスマニアン・デビルは、現在はタスマニア島にのみ生息する、世界最大の肉食有袋類。身体は小型の犬ぐらいですが、口を開くと鋭い牙。頑丈なあごを持ち、獲物の骨もバリバリ砕くとか。さらに夜になると、遠吠えや悪魔のような唸り声を発し、「悪魔(デビル)」と名付けられてしまいました。しかし今では生息数が激減、絶滅危惧種に指定されています。
ホバート郊外のボノロング野生動物公園(Bonorong Wildlife Park)では、このタスマニアン・デビルを含め、コアラやカンガルー、ウォンバット、ワラビ―、ポッサムなど、オーストラリアならではのめずらしい動物たちに出会えます。
世界のベストビーチ10に選ばれた景勝「ワイングラス・ベイ」
美しいビーチなら、数えきれないほどあるオーストラリアですが、タスマニア島が誇るのは「世界のベストビーチ」のベスト10に選ばれたワイングラス・ベイ(Wineglass Bay)。純白の砂浜と、文字通り、サファイア色に輝く海のコンビネーションは、これぞ絶景。ハネムーナーに人気の旅行先というのも納得です。
ワイングラス・ベイへのアクセスは、ホバートからは北へ車で約2時間半、ロセストンからなら南へ2時間半ほど。東海岸のフレシネ国立公園(Freycinet National Park)内にあるフレシネ半島の一角が、三日月形のビーチ、ワイングラス・ベイです。釣りやセーリング、ブッシュウォーキング、シー・カヤック、ロック・クライミングなどが楽しめます。フレシネ国立公園の入り口から、ワイングラス・ベイまでは歩いて約2時間ほどです。
タスマニアの景勝地を訪れるなら、ぜひJTBの現地発着ツアーをご検討ください。